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プチトリップさんぽ! 〜 〈アルデッシュ〉血湧き肉踊る、靴の町


いよいよアルデッシュの旅も佳境。
靴フェチ👠美脚フェチ🦵の皆さん、そしてステキなお靴をお探しのシンデレラ、お待たせ致しました。
ずばり! 今回はどっぷり、『靴』を堪能するトリップでございますん。

行き先は、Romains sur Isère (ロマン・シュール・イゼール)。


一旦列車でヴァランスまで戻った乗り鉄姐さん。
そこから今度は行き先の違う列車へ乗り換えようとしたところ、乗り継ぎ時間2時間超え。
確かにさっきの町からは悩まし気なV字カット。
黄金の三角地帯、車で直行できればすぐにあはん♥だったけど。
再びヴァランスで早いランチでもするか、と思っているところ、ワインカーヴのおっちゃんの言っていた言葉を思い出す。

「バスがあんで〜🚌」

がってん💪おっちゃん、メルシー🥰
持つ物は友...いやん、おっちゃん!?

おまけに料金は4分の1!
しかし所要時間は2倍!
...どっちがいいかは置いといて、無事にV字をゲッチン👍しました。

本日のMAP

今回流れるのは、ローヌ河支流のイゼール川。
水源はアルプスに始まり、1968年の冬季オリンピックがあったグルノーブルを通過し、ヴァランスへ流れ込む286km。
ちなみにローヌ河は812kmだったんで、かなり小ぶり。

そのグルノーブル舞台の映画と言えば!
クロード・ルルーシュ監督のオリンピックドキュメンタリー映画『白い恋人たち』。


クロード・ルルーシュ監督って、あの有名なダバダバ映画『男と女』でしたね。

既に【シネマでおジャマ】でダバダバダしてました。


そして到着後、まずは腹ごしらえ。

到着後一番最初に見つけた小さなレストラン、アラン・ドロンもびっくりの『ル・ショードロン』で名物ラヴィオル入りサラダを頼んだからだ!
早速いただきますっ😋

最初に持ってきてくれたのは、オリーブのタプナード。

南仏へ行くとお約束のように出てくる、黒オリープペーストにちょっぴりニンニクと、ケイパー、ハーブを加えた付き出しのようなもの。
ん〜、食欲増し増し!

大きめサラダには、名物のラヴィオルを軽く炒めたものと、パテ系のお肉、クルミが入ってとっても美味しい!

ペロリンでご馳走さまー。

それではいざ、町へしゅっぱーつ👉

まずは基本へ返って、観光案内所へ直球コース。
「これから数時間あるんで、この町を観光したいんですがオススメは?」
すると、サッと出てくる町の地図👍
&要所要所にチェックを入れてくれる。
ここでは前回のように、地図くれるの?くれないの問答など一切ナシ!

「残念ながら月曜日は『靴博物館』が休館ですが、オススメは町のあちこちにあるデカ靴ハンター
もちろんここの奥にある靴工房を見学してから。」
えっ! オネーさん、私のよじれポイント良くご存知で🤩
更にかゆいところに手が届く様な観光案内所っぷり。

それでは、まず工房から!

...って! いきなりターミネーターを思わせるような、イカツい機械がお出迎えっ。
きゃうん♥

さ、触りたいっ....
この手回しハンドル部。

ダメダメっ。触っちゃダメって書いてあります。
うーっ、いきなりよじらせといてガマンさせるなんて、なんてテクニシャン。

工程

1) 裁断
デザインされた靴のパターンが作成されると、まず素材の裁断。  

余りは束ねて二束三文!
いや、5€です。

2) 縫製
ミシンを使って平面から立体へ。

あはん♥な工業用ミシン。
歯車は見られないけど、ここ回るのよねん?
よじれる〜。


3)形成
左の女性は只今縫製中。
拡大すると中央奥に見える男性が形成中。

形成には大切な3つの工程が。

①吊り込み
中底を打ち付け、アッパーの甲皮を被せ、つま先部分を形成。


②削り込み
安定した履き心地をつくる形成。

③後ろ吊り
靴後部、美しい後ろ姿をキープする為の形成。

4)底付け
最終ステップの底付け工程。
どの作業も職人さんの経験とカンが重要ポイント。

おぉ!
舐めてしまいたいぐらいのオールレザーソール、美しい仕上がりっ!

サンダルだってこの通り。

すぐ目の前がショップになってます。
どやっ!
なかなか履き心地良さそう😍

もちろん、週末にはこの工房の中へ入るツアーもございます😊



と、軽くイッちゃった後は町へ繰り出せ。

今回の攻めポイントは10ヶ所

お兄さん方、お姉さん方、よごさんすか。
さぁ、姐さんはいったい何ポイントゲット👍できるのでしょ〜か。

デカ靴ハンター10ポイントMAP

それではっ!

観光案内所を出て、高い塔を目指すと、いぇい!
いきなり一個目ゲット👍

ロベール・クレジュリー
〈ミュール・パンス〉1998年作。
シャルル・ジョルダンから暖簾分けして出来たブランド。
踵がとっても個性的なミュール。
キレイにペディキュアでもしてからこんなミュールでキメてみたいですね。

そして続いて塔に近づくと、更に!
二個目ゲット👍
こんなにデカいの見逃すわけないか。

ステファン・ケリアン
〈編込みデルビー〉1990年作
柔らかいヤギさんの革と、この何とも言えないフィット感が忘れられない門外不出の編込み技、イントレチャート。これぞおフレンチ技。
しかも姐さんの好きな深みのある赤。
あはん♥よじれる〜。

そしてこの高い塔は、『ジャックマールの塔』。
15世紀にできたこの町の『時の鐘』。
時計屋さんで働く姐さんとしては要チェック。
てっぺんに居るムッシュー・ジャックが毎時時間をお知らせします!

そのムッシュー・ジャックに迎えられるように、月曜で店が閉まり誰もいない旧市街の迷路へと迷い込みます。

職人さんのアトリエが多いこの辺り。
カバン屋さんの工房ですね。

再びの工業用ミシン。

そして古い町並みは、とってもあはん♥

いぇい✌️早くも三個目ゲッチン。
...と思いきや、こんなきちゃない木靴は姐さんのハンターMAPには無い! んでござんす。

ま、いっか。一応一枚撮っておこ。
先を急ごう。

あはん♥な町を抜けると、

元は9世紀に出来たカテドラル。
前方はゴシック様式。

パイプオルガンもチェック。

カテドラルが9世紀に造り始められたということは!
その周りの町も相当に古いのダ! というヨーロッパアーバニズムの定説。

こちらのお家も15世紀に建てられました。

15世紀と言うと、日本では戦国時代が始まり、「人の世ムナシイ(1467年)応仁の乱」があったり、金閣・銀閣が建立された頃。
こちら英仏間では100年戦争というのがあって、フランスがちょうど勝利したりで、国自体が大変活気づいていた頃だったのではないでしょうか。

そんな感慨にふけりながらも前進すると、

またもや吸い込まれそうな階段出現!

誰もいない所にちょっと狭くなってて暗いので、柄にもなくちょっとビビってる姐さん。
15世紀の階段!とか思うと余計にマジコワイ😣
写真ブレてますっ。

この頃の家の造りでみな窓が出窓風。
これも当時からの税金対策なのではないでしょうか?
実際には、地面に付いていない面積は申告しなくてもいいから、少しでも自分の家が広くなる、とかいう当時の抜け道的言い訳のような。
日本人がウサギを「一羽」と数えるのに似たような。

または、この上からザーっと汚水を流し、目の前のイゼール川まで垂れ流した、とか。

おとぎの国では、歌の上手い若者がバルコニーに恋人を呼び出して逢い引きした、とか、玄関を通らず直接お目当てのオネーさんに密会した、とか言う逸話が色々あって、あはん♥な感じなんですが。

個人的には、吸い込まれちゃったけど、めっちゃコワイやん! て感じの階段でした。

下へ降りてみると、川沿いの建物はみなこんなで、どうやらこの町の名物なのかも。

そして、やっとここでイゼール川を目の前に、キレイに水面に弧を描く古い橋。
絵になるわぁ。

川岸は1860年頃、カテドラルへ行きやすくするため整備されましたが、度々の洪水や第二次世界大戦でも破壊、修復されて現在に至ります。

そしてそのカテドラル裏手には、またまたあはん♥な吸い込まれ路地が。

ついつい、もっと奥へ。
いやん♥

ミニなら入って来られちゃうのね。こんなとこまで。

えー、もっとあるの。
あはん♥な吸い込まれ路地。

何これー、ちょっと思わずよじれちゃう〜。

それだし、もうダメ。
ここまで来たら姐さん、イク〜〜!

枯れ葉の落ち具合まであはん♥すぎて、思わず昇天😍

そこへ! 正気を取り直すように現れた、忘れかけのデカ靴。4個目ゲッチン👍
いや、これがホントの3個目ゲッチン。

アンドレ・ペルージャ
〈魚の靴〉1955年作。
世界三大フットデザイナーの一人で、シューズデザイナーのカリスマ。
あのマノロ・ブラニクもレスペクトする個性派デザイナー。
そんなペルージャ、キュビズムの画家ジョルジュ・ブラックが1942年に描いた『黒い魚』からインスピレーションを受けてデザイン。
今だに現代のクリエイターに影響を与え続けています。

ジョルジュ・ブラック 『黒い魚』1942年

こちらはパリのポンピドゥーセンターの近代美術館蔵。

大変素晴らしいインスピレーションを受けたと思われます!

そんなお魚の採れそうなイゼール川を後にして、デカ靴ハンター、続けますヨ〜。


ここでは、「犬も歩けば棒に当たる」ぐらいの割合で、「町を歩けば靴屋に当たる」商店街。

一番最初に見つけたデカ靴のクレジュリー
もちろん! の地元販売店で見つけた、ステキなお靴😍
いつかこれもデカ靴となって町に飾られるのかしらん。



この柿色ですぐピンときてきゃうん♥

あらっ、イヤだ、ちょっと姐さん間違っちゃいませんか。
今日は靴ネタ! ですよ。
だけど居たら撮っちゃうバイク写真。
モトクロス好きにはお馴染み、ダカールラリーを始め、オフロードでよく見かけるオーストリアのKTM、Duke。
この骨組み丸出し感があはん♥

ハイ、先急ぎましょ。
4個目ゲッチン👍

ブルーノ・フリゾーニ
〈ショック・ショック・パンプス〉2004年作。
踵の角度のセクシーさが特徴のロジェ・ヴィヴィエのメゾンで再興に貢献したシューズデザイナー。
上品で洗練された中にも遊び心を忘れないクロコ革のパンプスは一足20万円とか。

『シェルブールの雨傘』の可憐さを完全に打ち破ったカトリーヌ・ドヌーヴ主演のフレンチお色気映画、いやルイス・ブニュエル監督の孤高の文芸映画『昼顔』にも登場し、セクシー美脚のシンボルとなったヴィヴィエの靴へのオマージュはこちら。

ちなみに肝心な靴の見えるシーンは24"頃〜。
アッという間ですのでお見逃しなく。

そんなことしている間に『靴博物館』見つけました!

しかし本日は閉館なり😓

隙間から覗くだけー。



そしてその博物館前で見つけた5個目、ゲッチン👍

きゃうん🤩
これでもまだ半分でっせー。

アンドレア・フィステル
〈星のパンプス〉1994年作。
ユーモアとファンタジーに溢れた靴作りが定評のクリエイター。金の星があしらわれた赤いシルク生地と、見ただけでグラマーなイメージが広がるこの踵「そろばんの珠」シリーズ。(えっ!)
そろばんをココまでアーティスティックに仕上げたのはおフランスのこのフィステルと、日本のトニー谷だけ。


そしてそのそろばん弾く勢いで博物館前の坂を駆け上ると、あったぜ。
6個目ゲッチン👍
絶好調でギンギン🤩

ステファン・クーヴェ・ボネール
〈キリンハイヒール〉1995年作
日本に「キリンビール」があるなら、おフランスには「キリンハイヒール」があって当然でしょう。呑兵衛のみなさん、ハイボールじゃありませんよ!
こちらのクリエイターは、フランス靴協会主催の「スタイルのお稽古」という若い才能発掘コンクールで最優秀賞を受賞した、当時の学生さんです。
キリンさんの後ろ脚を形どった踵は木製の彫刻で、柄付けも全くの手作業。
夢と現実を行ったり来たりする様なアニマルチックな才能の持ち主ですね。
ちなみにシマシマ「ゼブラハイヒール」もございます。


そしてその坂を登りきったところで、呼ばれたように後ろを振り返ると。

雪山!
そう言えばあの山はすでにアルプス。
今朝も雪いっぱいの車見たんだ。

そしてちょっと町外れまで。
ありました! 
7個目ゲッチン👍
靴の町のリセ前にあるこのデカ靴の下では、きゃわゆいリセエンヌが楽しくおしゃべり中なので、ジャマしないよう後ろから...
ドキドキ💗しているのは誰ですかっ!

ロベール・クレジュリー
〈デルビー・ロエル〉2016年作。
再出の地元クリエイター、クレジュリー。
写真でややわかりにくいですが、ディジョンのマスタードをイメージした黄色に、キラキラスパンコールでアルプスにかかる星空をイメージした濃紺が絶妙のコンビネーション。
今までパンプスばかりだった女性に、男装の麗人のようなマスキュリンな靴を履かせてみたら...なんていう妄想族クレジュリーの作戦勝ち💪
アメリカでワーキングガールにスニーカーが定着した頃、フランスで1981年に出たこのモデル、一気におフレンチワーキングガールの強い味方となりました。(姐さんも仕事中はデルビー一択)

少し町の中心へ戻ってくると、美味しそうなものが。

「ポーニュ」というパンとケーキの中間のようなふわふわ感がたまらん地元の食べ物。

ここの老舗が中世から作っていた、というお菓子。
「ポーニュ」とは握りこぶし大(=ポワニエ)の生地を使うところから付いた名前。
更に俗語では、握りこぶし小(=ポニョン)とは小銭という意味。
そして日本では、ポニョ、と言えば、
♪ポーニョ、ポーニョ、ポニョ、サカナの子。
ですね。

老舗は月曜休みなので、他のパン屋さんのポーニョ、じゃないポーニュ。

そして、そのポーニュ屋さんの目の前の道を挟んで、デカ靴発見!
8個目ゲッチン👍

おフランス人は、交差点てものがキライでしてね。えぇ、この丸いロンポワン。
一時「全ての交差点ロンポワンヘ変更計画」ってのが推進されましてねぇ。小さな町の小さな交差点までが、止まらなくていいんですけど、逆に出られない人はいつまでも出られない、っていう。恐怖の十字路なんでございます。
そこへ恥ずかしげもなくドカンと置いたのは!

シャルル・ジョルダン
〈ピンヒール・パンプス〉1963年作。
この町の人々が最も敬愛してやまない、60年代を代表する大御所登場。
先出の、ロジェ・ヴィヴィエやアンドレ・ペルージャともマブダチ、ディオール傘下でも活躍。
鮮やかな色使いと魅惑的デザインが特徴。
ルイ15世スタイルの、心臓を貫きそうなピンヒールと思わず舌なめずりしたくなるポインテッドトゥは、一部の熱烈的靴フェチの熱〜い眼差しを一気に集め、気分は女王様。(誰の気分?)
だけどよじれたくてもこんな場所じゃよじれられない〜。近寄れないんだもの。もっと場所考えてよ。

さて、あと残るはラストふたつ。
そろそろ日も暮れて来ました。
今晩は再びTGV(テージェーヴェー)に乗ってパリへ帰る姐さんですよ!

その駅へ向かう道すがら。
9個目、ゲッチン👍

アンドレ・ペルージャ
〈仮面舞踏会ミュール〉1949年作。
あら、イヤだ。さっきはピンヒールで女王様だと思ったら、今度は目隠しで仮面舞踏会ですか。
あいやいやい♥少年隊もびっくりです。
いっそエクスタシーです。

ライトアップ・マイ・ファイヤー🔥
だけどここの町でも15世紀にはヴェネツィアと並び、血湧き肉踊るような謝肉祭が定期的に行われていた、なんていうドキドキな歴史を振り返れば、このデザインだって当然な流れ、と言えるのでは。

そして乗り鉄姐さん、いよいよ駅に到着!
その駅前にそびえ立つのはっ!

ジャ〜〜ン!
みなさま、長い記事最後までお付き合い頂きまして、誠にありがとうございます🥰
只今、待望の、お待ちかね、ラスト、10個目、ゲッチーーーン👍でございます。

あー、良かった。
記事終わらないもん。
ガーっと最後はドアップで!
うっ、うつくしい♥

アンドレ・ペルージャ
〈カカトナシシューズ〉1937年作
きゃうん♥カマトトシューズ!
じゃない、最後を飾るに相応しい、まさかのカカトナシシューズ!
そそる赤いビロード地、踵がなくてもそんなに残念そうな顔しちゃいけません。そんな方にはちゃんと、助けを求めるかの如く「紐」、ご用意してあるでしょ?これで大丈夫。

ディオール、バルマン、ジヴァンシーと渡り歩きましたけどね、元々は靴修理屋の息子で、子供の頃から女性と、靴と、一緒に大きくなってます。
これぞまさしく筋金入りモノホン靴フェチ、いや、脚フェチ大将。

1934年のアンドレ・ペルージャ氏。
見よ! この元祖靴フェチ大将の眼差しを。


「我が人生 美脚の下にて 過ぎし哉」
by アンドレ・ペルージャ


っと、彼の句を余韻にこの靴の町の
デカ靴ハンター、これにて終了!
お陰様でデカ靴全10個、無事にハンター出来ました。これで心残りなくパリへ戻れますっ。

再度、一旦ヴァランスへ戻り一服。

駅前のパブにて。
ふ〜、生き返る〜。
TGV待ち時間。
シナモン入りホットワインの香りがプンプンで、これは忘れられない待ち時間に。

無事にパリ・リヨン駅到着。

みなさま、お疲れ様でしたー!



とりあえず、乗り鉄姐さんのアルデッシュの旅はここで終わりですが、まだ続きのお話がアルデッシュ。

どうぞ、お楽しみに😘

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