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迷子の母〜ある日、突然訪れた母の変化〜

母がおかしい、、、。

と初めて気づいたのは、当時、近所に住んでいた長男(一番上の兄)だった。

ちなみにわたしは3人兄弟。
6歳上の兄と、4歳上の兄、そしてわたし。

長男は、当時、すでに結婚し、父と母の住む実家から徒歩10分程のところにアパートを借りて住んでいた。

兄が奥さんと共に実家に遊びに行っている際、
近所のコンビニに牛乳を買いに行ってくる。
と散歩がてら出かけた母から、数十分後に電話があったそうだ。

「帰り道がわかんなくなっちゃった。」

実家は、父と母がそこへ建てて、約20年(当時)になる。

スーパーで買い忘れた、ちょっとしたものを買いに行く、母がよく行くコンビニも、
もう何年そこにあるだろう。。。


後日、長男から次男とわたしのところに連絡が来た。

「お母さんがおかしいかもしれない。
今度、総合病院に連れて行ってみるよ。」


当時、母は51歳。
別のコンビニでパートとして働いていたと記憶しています。


わたしは当時、19歳か20歳。

東京の美容専門学校を卒業後、そのまま東京で就職。
一人暮らしをしながら、見習いとして美容室に勤務していました。

今から20年以上も前のことです。

兄の言葉や、当時の自分の感情は、正直うる覚えで、正確には思い出せませんが、
内容はしっかりと覚えています。

むしろ、生涯、忘れることはないかもしれません。

" ある日、突然訪れた、母の変化。"

と、題名には書いたけども、

即座に " 病院に連れて行く " と判断した兄には、思い当たる節が日々の中で少しづつあったのでしょう、、、。

遠く離れる、次男やわたしには、心配かけないよう黙っていたのかもしれません。


あの時、母はどんな気持ちだっただろう、、、。

今でも、タイムスリップできるなら、
大丈夫だから!!! と母を抱きしめてあげたいです。

しかし、当時のわたしは、
受け入れる。ということさえも、ギリギリの精一杯でした。

今、こうして改めて振り返ると、
タイムスリップしたいことだらけが浮かんできます。

または、当時の私にいろいろ教えてあげたいな、、、。


それから、
母の認知症とのお付き合いが始まりました。


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