期待に応えようとして、感情を失わないためにできること〜『私は私。母は母。』
加藤伊都子(著)『私は私。母は母。』から展開する記事、『私は 私の人生を幸せに生きていい』の続編です。
今回取り上げたい事例がこちら▼
不本意な「嫁」や「妻」の役割を強いられ、その役割を
「嫁としてこうあるべき」
「妻としてこうあるべき」
というプレッシャーの凄まじさは、当事者になって初めて痛感するもののひとつでしょう。
非合理・理不尽と思えるようなアレコレを「嫁や妻なら当然のこと」として期待され、やらない選択をしようものなら強烈な反応が返ってくることがあるからです。
嫌味、陰口、あからさまな非難……
「こんな反応を受け続けていたら、自分の心が擦り切れてしまいかねない」と判断した結果、期待される役割を演じると決め、それが辛くならないように、自分の感情を押し殺す。
それが習慣となって感情を失ってしまうなんて、〈自分の人生を生きる〉ことができない状況です。
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ここで、質問です。
あなたは自分の感情を素直に感じていますか?
「これくらいのことを辛いと思ってはいけない」
「泣き顔を見せてはいけない」
「いつも笑っていなくてはいけない」
そんなふうにがんばりすぎていませんか?
非合理だったり理不尽だったりすることに対して、自分の考えや気持ちを伝えられる家族や友人はいますか?
「こんなことを言ったら非難される」
「こんなことを思うのは自分がわがままだからだ」
「言ったところで、誰も私を助けてくれない」
自分の辛い気持ちを誰にも伝えないまま、自分を生きられない現状を我慢すべき理由を探してはいませんか?
自分の心を守ろうとして感情を失ってしまうことを防ぐには、
・自分のネガティブな感情にふたをしない
・家族や友人に素の自分を見せる
ことが有効です。
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「そんなこと、できるものならやっているわよ。できないから苦しいんでしょう」
と思われる方もあるでしょう。
これ以上苦しまないために、感情のスイッチを切ってしまった方もあるでしょう。
そんなときは、どうするか?
今回はその対処法をご紹介します。
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\プラスとマイナスの両面を見る/
何度となく綴ってきたことなので、「またそれ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、これはいついかなるときも有効なんです。
たとえば、〈期待される妻の役割〉に応えるメリットとデメリット、応えないメリットとデメリット。
〈期待される妻〉を演じた結果、自分だけが我慢するという嫌な思いをした。
では、その嫌な思いと同じだけ、自分をサポートしてくれたヒト・モノ・コトがなかったか?
きっとあるはずです。
プラス面が見えてくると、マイナス面だけを見て感じていた「嫌だ」という感情がなくなります。
期待に応えることに「嫌だ」という気持ちがなくなったら、次は、期待に応えない場合のメリットについて考えてみます。
いまはそのデメリットしか見えていないために、〈期待される妻〉を嫌々演じていますが、期待に応えないことのメリットが見えてくれば、期待に反することに対する恐れがなくなってきます。
「なんだ、期待に応えても、応えなくても、同じじゃない」
そう思えるところまで、応えるメリットとデメリット、応えないメリットとデメリットをそれぞれ書き出してみましょう。
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私自身、期待に応えなきゃ!と思うあまり、体調を崩したことがあります。
しかも、自分が期待に応えるために無理をしていたことに、無自覚でした。
たとえば義母宅へ向かうお正月。
おなかが痛すぎて電車を途中下車したときに、
「おなかを壊すようなものは食べてないのにおかしいな」
と考えていたくらいです、笑。
(いまではそんなことはありません。笑顔でご挨拶にうかがい、いろんな話を聴かせていただいています)
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「嫁としてこうあるべき」
「妻としてこうあるべき」
誰かに言われて(あるいは無言のプレッシャーがあって)やっているようで、実は、自分を守るためにやっている面もあるんですよね。
マイナスにしか見えない出来事に、実はプラスもあることを無意識が知っている、とも言えそうです。
とはいえ、そこにしんどさを感じているのであれば、がんばっている自分を、まずは自分が労りましょう。
・もう十分、よくやっているよ
・もっと手を抜いていいんだよ
・自分のためだけに時間をつかっていいんだよ
と自分を抱きしめることができた人は、〈期待する役割〉を誰かに押しつけるようなことはしなくなります。
「まずは自分を愛する」って、こういうことなんだと思います。
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『何をしても何をしなくても、あなたは愛に値する』
だから、自分に優しく、人にも優しく。
人の期待に応えようと無理をするあまり、感情を失うようなことがなくなりますように。
がんばりすぎのあなたを、いつも応援しています。
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あまりにもしんどくて、ネガティブな側面ばかりが見えてしまう場合は、オンラインで私とおしゃべりしてみませんか?
愚痴とはまったく違う次元で、自分の感情に素直に向き合える時間になることをお約束します。
「私が私である」ことの確信へ導く魔法使い
御影石 千夏
*『私は私。母は母。』の表紙:出版社が再利用を許諾している版元ドットコムさんのデータを利用しています。
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