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正義感って、自分の本音を隠すのに便利だったんだ
先日、自分の本音があらわになって、驚いたことがありました。
私としたことが!
”正義” を隠れ蓑にしていたのです。
私が持っていた正義感
もう十数年前のことなのに、ありありと覚えているのは、前を歩く夫の背中を見ながら大きくため息をついている場面です。
夫には、手にした長傘を自身の後方に大きく振り出しながら歩く癖があります。
(手を大きく振るかわりに、傘を振って推進力をつけているかのような歩き方です)
私はそれが嫌でたまらず、ある日、声をかけました。
私「危ないから、傘を振らないように歩けないかな?」
夫「何が危ない?これまでに人に当たったことなど一度もない」
私「・・・」
私は呆れて、言葉が出ませんでした。
(傘を振りまわす人の後ろを歩きたい人など、いるはずがないでしょう。
当たらなかったのは、周りの方々がよけてくださったから。
そんな迷惑をかけていることに無自覚な人に、何を話しても無駄ね……)
そう思った私は、夫の隣りを歩く気が起こらず、傘を振りながらズンズン歩いていく背中を見つめていたのでした。
「私は正しい」という隠れ蓑
傘を振りながら歩く人に遭遇することがあります。
先日もそうでした。
「この方も自分の後ろがどうなっているか、気がつかないのね」
と頭のなかでひとりごちてから、
「あ!!!」
と声をあげそうになりました。
私が嫌でたまらなかったのは、夫の危険な行動ではなく、夫の隣りを歩く自分もまた「迷惑な人ね」と思われることだったのです。
なんとまあ。
「危険な行動で迷惑をかけている夫を注意する私は正しい」
正義を隠れ蓑にして、実のところは、自分が恥ずかしい思いをしたくなかった…なんて。
自分のことは自分で見えない
↑まさに、この状態でした。
自分だって、自覚なしに迷惑をかけてることがあるのは、薄々感じている。
でも、それを認めたくない。
だって、私は正しい人でありたいから。
それゆえ、正しくない(と思われる)行動をとっている夫の言動が気になる。
さらには、「なんと迷惑な人なのか」と、心の中で批判する。
こうした私の一連の行動は、人からどう思われるかを気にして起こっているもので、「自分が恥ずかしい思いをしたくない」という本音を、正義を盾に隠していたんですね。
人は鏡
そんな私の ”いい人ぶる仮面” を夫は外そうとしてくれていたのですね。
「人は鏡」と言われます。
人の言動にネガティブな感情が起こるのは、実は自分も同じような行動をとっているから。
「私はあんなひどいことはしていない」
相手に❌をつけることで、自分を正当化していたのでした。
そりゃあ、相手だって反発しますよね。
「同じようなことをしているあなたに、どうして❌をつけれなきゃならないんだ!?」って。
人を責めない、自分も責めない
人をジャッジすることがなくなってきたつもりの私でしたが、夫に対しては出てしまいますね。
「成長するための “伸びしろ” だらけだよ」
教えてくれる夫に感謝です。
見ないようにしてきた自分のネガティブな面に向き合わせてくれた、道ゆく男性にも感謝。
自分や人に ❌をつけそうになったら、深呼吸。
何が自分の情動を刺激しているのか?
感情を揺らす元になっている認知は何なのか?
その認知は事実を見ているのか?
正義の名のもとに自覚していなかった 思いこみ(ジャッジ)に気づいたら、認知の偏りをなくして、精神的に成長するチャンスです♪
「私が私である」ことの確信へ導く魔法使い
御影石 千夏
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