『ダーリン・イン・ザ・フランキス〈全24話〉』感想メモ
見出し画像出典:ダーリン・イン・ザ・フランキス(dアニメストア)
こんな感じの話
・巨大生物”叫竜”と”フランクス”で闘うコドモ達のストーリー
・荒廃した地上で移動要塞都市にて文明的生活を送る人類
感想のようなもの
コドモ達は”ミストルティン”という居住施設にて巨大生物”叫竜(キョリュウ)”と戦うだけの存在として育てられており、オトナ達の為に男女2人のパイロットで動かす人型巨大兵器”フランクス”に乗り戦う。
コドモ達は自らがオトナになれないこと、オトナ達に何をされているのか、自らの存在理由について知らないなかで、第13都市のコドモ達は仲間とともに戦い、成長する。
ストーリーが進むにつれコドモという存在への謎、オトナとは、地上が荒廃した原因について触れられていく。
序盤はフランクスに乗るためのパートナーのいない少年ヒロが、パートナー殺しといわれる2本の角のある少女ゼロツーと出会い、正式にパートナーとなっていく運命的ラブストーリーのような物語。中盤は思春期をむかえた13都市部隊のコドモたちの想い行きかう群像劇。終盤は叫竜を全滅させる作戦の決行と謎にふれ宇宙からの侵略へ対抗する愛の物語であったと、自分は認識しているが、観た人によってとらえ方は違うかもしれない。
観始める前はちょっとエッチなラブストーリーかなと思っていたが、思春期ならではの心の動き、片思い、同性愛、セックス、結婚、妊娠、といった要素を含んだ単純ではない思慕模様が描かれているだけでなく、環境を考慮せずマグマ燃料を求め続け、叫竜と闘わせるためにコドモを作り出したオトナたちの欲望についても触れられており、現実の問題についても疑問を投げかけているように感じた。
作品全体として様々な要素が入り混じりすぎているところもあり、19話ごろから話の展開スピードの速さについていけないと思う部分もあったが、大きく広げた伏線を回収していくにはこれしかなかったのかもしれない。
結末については、なかなか納得しがたかったが、決して悲劇的ではない、未来の残されるものであった。
観る人を選ぶのは間違いないが、オトナに抑圧された思春期の心模様を通して愛を描いた良い作品だったなと自分は感じた。
好きポイント
・閉じているのに美しく描かれる世界
・フランクス博士
・気障な台詞の多さ
「おれは、うれしいんだ。君と同じになれたみたいで」17話ヒロ
こんな人におすすめしたい
・運命的ラブストーリーが好き
・ぐちゃぐちゃした感情をみたいひと
・細部の設定の粗探しをしないひと