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こんなとき、馬鹿のイワンなら、どうするだろう?

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「単刀直入に申しあげます。戦争は、いかなる言葉で飾っても罪悪です。殺人者に仕立てられるのは、いつも名もなき民衆です。人は人を殺すために生まれてきたのではありません。あなたは何のために生まれきたのか、お願いします、考えてみて下さい」

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良心的兵役拒否者であり、トルストイ文学の翻訳家である、祖父、故 北御門二郎が、昭和18年、特高の刑事に語った言葉。

『イワンの馬鹿』を読んで戦争に行かないと決意した祖父と、それを書いたトルストイが、いま、草葉の陰で泣いている気がしてならない。

ロシアとウクライナの状況を、大多数の人は、ただ憂うことしかできない。個人ができることと言えば、平和と戦争について想いをめぐらし、祈ることだけ。

ただ、その祈りは、だれが善で、だれが悪だと、考えながらやるものではない。それこそが、プロパガンダを助長し、憎しみの連鎖を生み出していってしまうのだから。

不安で落ち着かない。でも、その答えをSNS上に探さない。結局は、自分の頭で考えるしか答えは出ないのだから。だから私は考える。

「こんなとき、馬鹿のイワンなら、どうするだろう?」

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