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作品に登場するいきものたち。そこから考えさせられる、私たち人間のあり方。読書メモ『生きものと私が出会うとき』
AKI INOMATAさんの
『Significant Otherness 生きものと私が出会うとき』
を読みました。
5年前、2015年にHills Breakfastに
登壇されてからのご縁をいただいている
アーティスト、AKIさんの初の作品集となる本作。
これまでの活動を紹介する一冊
本作は昨年、青森県の
十和田市現代美術館で開催された個展
「AKI INOMATA: Significant Otherness生きものと私が出会うとき」
を記念して刊行されました。
代表作である
《やどかりに「やど」をわたしてみる》から、
新作の《ギャロップする南部馬》まで、
13のプロジェクトを本人の解説と
美しいビジュアルで紹介しています。
読書中のツイート
#生きものと私が出会うとき 読みはじめ。
— こば✍📷✨ (@_k0ba_) August 5, 2020
「生き物と共同作業をする目的は、基本的にこの環世界のスタディである」
生きものがそれぞれ持っている世界である、環世界。
これは人間と人間以外もそうだけど、人間同士もそうかも。
コミュニティなどでの交わりで、お互いが生きる世界を知り学ぶ。
#生きものと私が出会うとき
— こば✍📷✨ (@_k0ba_) August 6, 2020
「レコードの音、それ自体はアサリの声そのものではない。しかし、アサリが感じた世界の断片を感じることはできるだろう」
環境が心やからだに及ぼす影響。
成長線を通してレコードの音に。
この2020年。私たちの身体はどんなレコードの音になるのだろう。
#生きものと私が出会うとき
— こば✍📷✨ (@_k0ba_) August 6, 2020
「他者の視点をわからなくても、想像すること。お互い違う者同士が違いを認め合い、その上で居心地よい関係を結ぶこと」
他者は自分ではないからわからない。
だけど、想像してみて、違うということをちゃんと知る。
知った上で、最善の関係を築いていこう。
#生きものと私が出会うとき 読了。
— こば✍📷✨ (@_k0ba_) August 7, 2020
生きものたちを通じて伝えられる、その振る舞いや他者との関係性。
それは、私たち人間においても同様であり、人間が特別なのではなく世界を構成する生きものたちの一部であることを感じさせてくれる。
改めて本書で見た作品たちからも気づきをもらった。
生きものたちが伝える、私たち人間のあり方
AKIさんとは、5年前のHills Breakfastで
知り合って以来、ことあるごとに作品を
鑑賞させていただいています。
ですが今回、本書を読んだことで改めて
それぞれの作品に込められたメッセージなどを
感じさせてもらいました。
それぞれの作品において登場する生きものたち。
その生きものたちを通じて伝えられる、
他者との関係性。
それは、私たち人間においても同様のもの。
私たち人間はついつい、優れたものや
特別なものと考えてしまいがちですが、
決してそんなことはなく、
世界を構成する生きものたちの
一部でしかないことを、本作では
改めて感じさせてもらいました。
世界や宇宙という単位で見れば、
人間も人間以外の生き物も、
「生き物」という単位で見れば同じなのですよね。
そして生きものがそれぞれ持っている
世界である、環世界。
これは人間同士でも当てはまるな、と。
コミュニティなどで人と人とが交わり、
それを通じてお互いが生きる世界を学ぶ。
そして違いを知り、認め合うことの大切さ。
作品たちを通じて、私たち人間のあり方を、
改めて考えさせてくれる一冊でした。