ウォーホルの前はウォーホールだった
大好きなエドルシェのことは4まで書いた。
もう一人、アンディウォーホールのことも書いとこう。
何がすごいって、やっぱりアートの大量生産と大量販売をやってのけたことがすごい。アンディウォーホールが「うまくいってる商売は一番最高のアート」と言ったとか。
ちなみにアンディウォーホールは、日本ではアンディウォーホルって表記になりつつあるみたい?
私はどうしてもデヴィッドボウイの曲の発音が耳に残っていて、ウォーホールって書いてしまう。
これ。
やってのけたことと、時代との異常なマッチングと、界隈にいた人がド派手だったことでウォーホールの知名度はすさまじい。
人を育てるというより見出してなんかさせたことが時代にドンピシャというのがウォーホールのすごいところなんじゃないかと思う。
エドルシェの作品群のすごさは玄人好みだけど、アート界隈の知名度は高くてもウォーホールのそれに比べたら遠く及ばない。
ウォーホールの知名度は、創作物と時代の異常なまでのマッチング能力の高さと関係があると思う。今ならアートの発表時に大問題になってたんではないかと思うけど、当時は肖像権や著作権に甘かったようで、そんなところも時代と仲良しという感じ。今の時代にウォーホールがなんらかの訴訟に負けても、みんなウォーホールの後手でしかない。みんな、だしぬかれた。見事じゃん。
なんとなく、時代が通り過ぎてマッチしなくなったらどうなってただろうかと思うんだけど、58歳で亡くなったので知りようがない。
私事だけど、絵が売れたときにすっごく楽しかった。売れないとぜんぜん面白くない。絵を描いてるときはご飯食べてるときくらい平常心なので、描き終わるまでは日常。
その後シーンとしてるよりは賑わいがあって動きがあったほうがいい。売れたら嬉しいし楽しい。そのへん正直でいいってウォーホールの名言をよすがにしてる。
アートと商売、その交差点をウォーホールが華々しく見せてくれた気がして、唯一無二だよなと思う。芸術家は世間知らずで不器用で頑固、そんなイメージをくつがえした人だなと思う。
本人がどんな人だったかわからないけど、仕事ぶりは世間知らずとは程遠い。
ちなみに私の夫はベルベットアンダーグラウンドが好きで、私の絵の世界と夫の音楽の世界の共通項はアンディウォーホールだけ。とかく狭く、知る人ぞ知るという芸術の世界だけに収まらず、ジャンルを越えての有名人。とにかく世界中の人が名前を知っているか絵を知っているのが本当にすごい。