「一往復半」のホスピタリティを
大学では7月に定期試験が始ります。この時期には、学生から授業やレジュメに関する問い合わせが増えます。中には、「留年がかかっているので単位を下さい」など、応じられない要望も届きます。
メールでの問い合わせに関しては、他の学生との公平性を考えて教えられる範囲で教えるし、無理な要望に関しては応じられないことは応じられないと率直な内容を返信するようにしています。
さてそれからですが、私からの返信に対して「ありがとうございます」という返信を再度返してくれるのは概ね4人に1人程度。思えば年々減ってきているような気がします。
つまり、問い合わせた学生本人のコミュニケーションは一往復で完結するということです。その学生にとって課題は解決しているのだから良いのでしょう。しかし、私にとっては、返信したメールがその学生に届いているという確認ができないとか、学生が求める回答を得ることができたのかが分からないままでモヤモヤとするのです。私はドラえもんの四次元ポケットから必要なモノを取り出す役目だけの存在、あるいはAIロボットのように必要な回答を届けるだけの存在なのかな…。
できれば、「ありがとう」のひと言を返す習慣を持ってみてはいかがでしょうか。わずかばかりのホスピタリティ(目配り・気配り・心配り)の習慣で人生は変わります。
コミュニケーションは一往復で完結されるのではなく、最後の「ありがとうございます」などシンプルな「最後の半復」の気配りです。このホスピタリティあるコミュニケーションがあなたに良き人間関係をつくり、それは間違いなくあなたのWell-Beingを高めてくれることでしょう。