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相手のヤル気をこっそり下げる方法

ある街にユダヤ人が洋服屋を開いたところ、街の偏屈な男達がそのお店を潰そうと考えた。

そこで、男達はその街の不良少年たちに、店に行って店主を散々罵って嫌がらせをするよう伝えた。

不良少年たちは「それは面白そうだ!」と言って実行した。

さて、嫌がらせを受けた店主は、罵って嫌がらせをする不良少年たちをねぎらって、一人ひとりに10セントを渡すことにした。

不良少年たちは翌日も10セントを貰うためにお店に集まって罵って嫌がらせをしたところ、その日は半分の5セントしかもらえなかった。

その翌日も同じように嫌がらせを行なったが、今度は1セントしかもらえなかった。そして不良少年たちは、「俺たちはたった1セントのためにこんなことをやるほどヒマじゃない」と考えて、次の日から嫌がらせをすることをやめてしまった。

===アンダーマイニング効果===
不良少年たちは最初「面白そう」という気持ちから行為を始めた。これを「内発的動機づけ」といいます。ところが、その行為に対して店主がお金という報酬を与えた。これを「外発的動機づけ」といいます。その翌日以降、不良少年たちの目的はお金を貰うことにすり替わってしまいました。

アンダーマイニング効果とは、内発的に動機づけられてヤル気を出した人に外発的動機づけをおこなった結果、本当の「ヤル気」が削がれてしまうことです。

例えば、子どもが算数に興味を持ち頑張って勉強するようになった。その結果テストで80点をとったので、お父さんはさらに発破を掛けようと「今度のテストで100点だったら1万円の小遣いをあげよう」と伝えます。

ところがテストで90点だったので1万円は貰えなかったとなれば、それ以降、子どものヤル気は削がれてしまいます。仮に100点をとって1万円を手に入れたとしても、次回以降は算数が好きだから勉強する(内発的動機づけ)のではなく、お金を貰うために勉強する(外発的動機づけ)という心理状態になり、報酬がない場合は頑張らない人間になっていくわけです。

人にヤル気を起こさせるためには、外発的動機づけではなく内発的動機づけを。

【ヤル気について参考にして下さい】
https://note.com/_kadoc0608/n/n8ad6673598ad?sub_rt=share_pw


エドワード・デシ=リチャード・フラストの著書
「人を伸ばす力」の逸話を参考にしました。


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