みなさん、こんにちわ。 前回、小説家になるなどと戯言をほざいた者です。 あれから会社には行っています。ヤル気や覇気は当然ありません。ただ漫然と、与えられた仕事を他人の三倍の遅さでこなす毎日です。 小説は書いていません。というより書けません。湧き出るアイデアがことごとくつまらないからです。書き記そうという気にもなりません。ゴミです。 プロの作品を読むと必ず引き込まれます。引き込まれまいとしても引き込まれます。そしてある瞬間に引き込まれた事に気が付いて、悔しさと落胆が入り混じ
ある手術と入院、リハビリ期間により、約一ヶ月間会社を休んだ。それもあと2日で終わる。私はまた会社へ行かなければならない。絶望の黒煙が頭に充満していく。どうする事もできない現実。オレは本当に会社へ行くのか。リハビリは十分なのか。はい充分ですと身体は遠慮がちに答えてくれる。そうか、充分か。 手術によって身体の中に金属のプレートを入れる事になります、術後は患部の痛みが激しいですし、しばらくベッドから起き上がる事ができないのでオムツに小便大便をしてもらいます、そして二週間はお風呂
「次の方どうぞ〜」 のっそりと病院の診察室に入ってくる患者の男。 「今日はどうされました」パソコンの画面を見たままの医師。 真剣な表情で男が言う。 「はいあのぅ、ひとつ先生に伺いたいんですが、先生はチーズフォンデュに足を入れてみたことはありますか?」 医師はパソコンを打つ手を止めて男に目をやる。 「はい?すいません、もう一度よろしいですか?」 「チーズフォンデュに足を入れてみたことはありますかと言ったんです」 男は少し苛立っているようだ。 医師は理解が追い付かずに