秋の香りを楽しむ9月のメニュー
秋の訪れを感じる 9 月のメニューから、シェフのこだわりが詰まった 2 皿をご紹介いたします。今回は「大和丸茄子を使用した冷前菜」と「新甘泉梨を使ったデザート」です。
ー大和丸茄子ー
ー大和丸茄子ー
大和丸茄子を使った冷前菜は、京都の西芳寺の早朝の風景からインスピレーションを得て作ら れました。西芳寺は、苔に覆われた庭が美しく、日本の四季を感じる名所として知られて います。丸茄子を煮浸しにし、焼き茄子のエスプーマを苔石に見立て、その上に枯葉が積 もる情景を再現しました。 枯葉はモロヘイヤの素揚げ、イチョウの葉は茄子のピューレにターメリックで色をつけて 表現しています。温前菜担当の齋田は、「茄子はもともと味が控えめな食材ですが、煮浸しの 出汁と焼き茄子のエスプーマによって、茄子ならではの深い味わいを楽しんでいただきたい。」と語ります。また、焼き茄子は皮まで使用することで、食材を無駄にしないというこだわりが込められています。季節を感じる風味と、手間を惜しまない丁寧な調理法が光る一皿です。
ー梨ー
続いてご紹介するのは、甘さとシャキシャキとした食感が特徴の鳥取県産新甘泉(しんかんせん)という品種の梨を使ったデザートです。梨を使用したコンポート、アイスクリーム、チップスで構成されて おり、それぞれが異なる梨の魅力を引き出しています。 また、グラニテ（フランス料理で用いられる氷菓子で、シャーベットに似た軽いテクスチャー）を取り入れることで、9 月の残暑にもぴったりな涼やかなデザートに仕上げていま す。仕上げにはトンカ豆を散らし、ほのかに甘い香りとスパイシーなアクセントをプラスしました。トンカ豆は、デザートやカクテル、さらには高級ブランドの香水にも使用されています。梨とトンカ豆のハーモニー が、秋の訪れを表現する一皿です。
ーお知らせー
今月より、食後のお楽しみとして「プラトー・ド・フロマージュ」をご用意しておりま す。チーズはタイプ別に厳選した5 種類をご提供し、食後にスタッフがテーブルまでお運びしてそれぞれのチーズの特徴をご説明させていただきます。 チーズに合わせるお飲み物も多彩に取り揃えています。特におすすめはワインやラタフィアです。ラタフィアは、ブドウの発酵を途中で止めた希少なワインで、ブドウ本来の甘みを存分に楽しめる逸品です。一般的には生産者の自家用として親しまれているため、市場にはほとんど出回らない特別なものです。豊かな味わいと芳醇な香りが、チーズの風味を一層引き立てます。 ぜひ、チーズとワイン、そしてラタフィアを合わせ、贅沢なひとときをお楽しみください。スタッフ一同、皆様のご来店を心よりお待ちしております。
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