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地元の恵みと想いを込めた二皿:加賀と大和の野菜が織りなす特別な料理

今月は、7月のコースメニューの中から、「頑張ろう能登」の意味を込めた加賀野菜を使用した一皿。そして、半白きゅうりという大和野菜を使用した一皿について、イリゼスタッフや生産者の方の想いをお伝えいたします。

―金目鯛と加賀野菜―

⽯川県出⾝のスタッフが地元に帰省した際、海岸線を走る車から眺めた⼣⽇から浮かんだアイデアで今回の⼀⽫を制作しました。使用した野菜は、能登の伝統野菜である「加賀野菜」の中でも、特に今が旬の加賀太きゅうりと金糸瓜(能登では「そうめんかぼちゃ」と呼ばれるもの)です。加賀太きゅうりは水分が多いため、煮物に最適とされています。きゅうり本来の食感を残しながらも、鰹出汁がしっかり染み渡るよう、絶妙な火加減で煮込みました。
料理は、スタッフ自身が足を運び、実際に目で見て感動した景色を料理に落とし込むことが多いです。今回は、その心動かされたという美しい景色から桜海老を用いたブイヤベースを円形に敷き、バジルのアクセントで、印象的な真っ赤な夕日を丸いお皿に表現しました。海老の旨みを存分に感じるソースと、加賀野菜と金目鯛の融合を楽しんでいただける一皿です。

―半白きゅうり―

大和野菜は奈良県農品部が認定した野菜しか名乗ることができない野菜で、その中でも今回使用した半白きゅうりは一般的なきゅうりよりも大きく、きゅうり本来の風味が強いことが特徴とされています。その半白きゅうりを、「生、漬物、焼いたもの」の三種類の段階で楽しんでいただけるよう調理し、それぞれの異なる良さを引き立てました。 きゅうりは生物学的には果物に分類されていることもあり、同じ色であるメロンとの組み合わせを試みました。 また、以前からスタッフが使用してみたいという思いがあった食材であるアロエも取り入れたところもポイントです。
きゅうりを帆立のスープと組み合わせることで、意外性とギャップを演出し、きゅうりが帆立の旨みをグッと引き立てます。さらに、きゅうりを漬物として使用することで、日本らしさを感じられる部分も表現しました。 最後にスープで流し込むと、後味として残るのはきゅうり本来の瓜の味で、日本の夏らしい風味を存分に楽しんでいただける一皿の完成です。
イリゼのスタッフは、常にお客様に良いものを届けるため、旬の駅(農産物直売所)に出向き、販売されているお野菜の生産者の方々を普段から気にしており、常に意識をしていると語ります。

今月ご紹介した一皿に限らず、全て食材の選定から調理法、一つ一つの細部までにこだわりを持って仕上げています。次回も二皿を取り上げ、そのこだわりや想いをご紹介させていただきます。どうぞお楽しみにしてくださいませ。

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