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【事例あり】「デザイン経営」においてプロダクトデザイナーが牽引するべきこと
はじめに
ウエディングパークデザイナーの廣瀬です。
弊社では、ビジョンの「21世紀を代表するブライダル会社」になるために、2021年10月より「ウエディングパーク的『デザイン経営』宣言」を掲げています。
デザイナーだけではなく全社でデザイン経営に取り組み、社会、業界、そしてユーザーの皆さんととことん向き合うという宣言です。
そんな職種問わず全社員が「デザイン」に向き合う環境の中で、「デザイン経営の牽引」を求められている弊社のデザイナーは何を意識し、どんな仕事をしているのか。
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今回は、プロダクトデザイナーの鈴木拓光さんに
「デザイン経営」においてプロダクトデザイナーが牽引するべきことを伺いました。
今回は、当社が企画・開発している「結婚式場見学前のカップル向けWebアンケートツール『ウエパレ』をデザインした時の事例をもとに、お話していただきます。
開発におけるデザイナーの役割
ーープロダクト開発におけるデザイナーの業務領域を教えてください。
弊社のプロダクト開発では、デザイナーはデザイン経営を牽引する存在として企画の上流から入ることが多く、役割や求められることも多岐に渡ります。
事業のビジョンや目標を叶えるためにビジネスの上流から入り、インサイトを捉え、課題解決としてデザインを行い、事業成長のリードや社会に新しい価値を提供していくことを目指しています。
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ーーデザイン経営を牽引する存在として、意識していることを教えてください。
大きく3つあります。
プロトタイプを作成し、企画の精度を高めるとともにチームのイメージを具現化させていくこと
サービスの「らしさ」を言語化し具体的にしていくこと
ユーザーのより良い体験を目指し、情報設計やデザインをどんどん提案していくこと
上記3つを結婚式場見学前アンケート「ウエパレ」の開発を例にお話しさせてもらいます。
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①プロトタイプを作成し、企画の精度を高めるとともにチームのイメージを具現化させていく
ーーデザイン経営を牽引すために、プロトタイプが必要なのはなぜですか?
開発過程でよく陥るのが、「作るべきもの」のイメージがプロジェクトメンバー間でしっかりと具現化できていないことです。デザイナーはチーム間で「作るべきもの」としてとても曖昧な状態にあるものをどんどん形にする必要があります。具現化力を生かして、小さく早く、プロトタイプを作成しチームやクライアントに壁打ちをしてどんどん具体化させていきます。
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プロトタイプを重ねることで、イメージが具体化されるだけでなく、利用者にとってより価値のあるものにブラッシュアップすることができます。
例えば、今回デザインした「ウエパレ」は、結婚式場が、式場見学前のカップルに対して送信するアンケートなのので、プロトタイプを作成する中でクライアント(式場)から、実装してほしい機能や設問イメージを聞かせて「いただき、プロフィール設問が誕生しました。
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②サービスの「らしさ」を言語化し具体的にしていく
ーー「らしさ」を言語化するために何をしていくのですか?
デザイン経営において、会社もサービスも「らしさ」を追求することがとても重要で、その「らしさ」がブランディングにも大きく関わってきます。
「サービスのらしさを言語化し、デザインに反映させていくこと」これが、デザイナーが牽引していくべきことです。
今回の制作で行った手順は以下の通りです。
1:ヒアリングと言語化
「どんな商品にするのか」「実現できること・価値」「競合との違い」などをチームメンバーと会話したりクライアントやユーザーへヒアリングをすることによって明確にしていきます。
2:personality(人格)の検討
1によって出てきたワードから、サービスに人格をもたせるならどのようなタイプに該当しそうか検討します。
3:ロゴデザイン〜UIデザイン
サービスの実現したいことやビジョン、人格を感じられる「叶えたい未来」をデザインに落とし込んでいきます。
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③ユーザーのより良い体験を目指し、情報設計やデザインをどんどん提案していくこと
ーー「より良い体験」とは具体的にどんな体験でしょうか?
プロダクト開発で、ディレクターが先に情報設計を組んでくれることもあると思います。
しかし、デザイナーは必要に応じて、ユーザーのよりよい体験に繋げるために情報設計やデザインを提案していく必要があります。
例えば今回の「ウエパレ」の場合、当初担当ディレクターからもらった設計は、TOP画面に入るとすぐに「はじめる」というボタンがあり、アンケートがスタートするものでした。
しかし、ウエパレの「実現したいこと」や「らしさ(②で言語化したサービスの人格)」に立ち返った際、アンケートを回答してもらう前に、結婚の祝福を感じられるデザインや内容にする方が「らしさ」を感じられ、ユーザーにワクワクするような体験を提供することにつながるのではないかと考え、最終的なデザインを提案しました。
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開発現場におけるデザイナーのレベルアップポイント
ーーこれらの3つを意識する中で、軸としている考え方はありますか?
ズバリ、「事業成果思考で考え、提案する精度を上げていくこと」です。
デザイナーが開発現場で発揮すべき理想の価値は、デザイン思考と具現化力を駆使して事業成長をリードすることにあります。
「事業成果思考」とは、事業のビジョンや目標を深く理解し、市場環境や消費者インサイトを加味しながらデザインを提案するための思考法です。このアプローチにより、デザインが単なるビジュアルの提供にとどまらず、実際の事業成果に結びつく精度の高い提案として価値を大きくします。
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まとめ
▼改めて、牽引するべきことのおさらいです
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最後に
ーー鈴木さんの今後の展望を教えてください。
今後はプロダクトのクオリティーを牽引することはもちろん、事業や組織の成果を最大化させるために戦略や開発のことをさらに理解しながら、最適な着地点とデザインやクリエイティブのビジョンを示せるような動きができるリードデザイナーを目指していきます。