25歳になった
先日25歳になった。ついにアラサーと呼ばれる年齢に到達してしまった。私の現状は、思い描いていた25歳とはかけ離れている。25歳になれば、家や車は持ってないにしろ、そこそこ広い1Kぐらいの部屋に住んで、バリバリ働いて、恋人とラブラブで、夢も軌道に乗り始めて……とずっと思っていた。私は今8畳のワンルームに住んでいて、バイトをして食いつないでいて、日夜マッチングアプリをひたすらスワイプする日々で、書き始めた小説がなかなか上手く書けなくて悩んでいる。「私の人生って、こんなもんなのかなあ。」と思ってしまう。5年後、10年後、今よりいい暮らしをしているかもしれないけれど、25歳になった今、私はとても理想の自分に近づけているとは言い難い。
誕生日の日、大好きな友達が大阪に遊びに来てくれた。まるで夢みたいな1日で、すごく楽しかった。以前Twitterで「誕生日は1年間の自分の行いを評価する通信簿みたいだ。」と言っている人がいた。受け取るお祝いの数は、自分が他人に接してきた態度の表れという意味を表すとツイートの主は考えていた。私の誕生日はまるで夢のようだった。色んな人がお祝いの言葉をくれた。通信簿でいうなら、まさしくよくできましたといったところだろう。幸せだった。25歳、いい幕開けで迎えられたんじゃないかと思った。
でも誕生日が過ぎると、大好きな友達は埼玉に帰って、私はまたいつも通りバイトをして、何気ない日常が戻ってきた。今日は朝から発熱するし、LINEの返事は返ってこないし、散々だ。こうやってまた、何気ないつまらない日常に戻っていく。そして私はまた1年、また1年、と年月を重ねて、気づけばあっという間に30歳とかになっているんだろう。
小さい頃は自分が20歳になるまで生きられるとは思っていなかった。実際20歳になるまでの間だけでも何回も死のうとした。20歳を超えてからも何回も死のうとして、まさか今自分が25歳になっているとは未だににわかに信じ難い。
こうやって、思い描いていた自分とかけ離れたことを実感しながら私は何となく何となく歳をとっていくんだろうか。それはなんだか平和ボケしたことにも思えて、やっぱり早めに亡くなった方がいいんじゃないかなんて思う私は馬鹿なんだろうか。私は一体、何歳まで生きるんだろうか。