老いてきたけど、まぁ〜、いっか。の話
少し前から気になっていた本を読んだ。
「老いてきたけど、まぁ〜、いっか。」
野沢直子さんの存在こそ知ってはいたものの、私はテレビで大活躍していたのはギリギリ知らないくらいの世代なので、「アメリカに移住したなんかすごいクレイジーな派手な人」という印象。
そんな人が還暦を目前にして「人生」と「老い」について語るエッセイということで、どんなものかと気になって読んでみた。
これからの人生について少なからず不安がある私は、こういった「少し先を行っている人」の考えをすごく知りたいと思っている。
特に、よくある「女性として」「母として」というような肩書きを掲げていないタイプの人の生き方に私は興味があるし、どんなものなのか知りたいから。
読んでみての感想は、まとも、と言ったらなんだか失礼かもしれないが笑、とても真摯な内容だった。
破天荒なイメージがあるけど彼女自身はすごくちゃんとした考え方をしていて(そんなことより正真正銘の破天荒人物なのは彼女のお父様だった!面白かったのでお父様について書かれた「笑うお葬式」も現在読んでいる途中。)、ほうほうなるほどね、と思うところが沢山あった。
●命の終わりにはお金がかかる、親の介護。
●若い頃のままではいられない、健康。
死にたくないから生きておく
と
長生きしたい
は、違う。
●幸せとは他人から見てどうなのかは関係なく、本人が幸せだと思えればそれでいいはずだし、幸せなのかどうかは本人が決めることである。
●誰も勝ってもいないし、誰も負けてもいない。
●七十歳なって私が手にしていたいものとは、健康と自己肯定感
特に子供を産んでいない私が抱えるモヤモヤに少しだけヒントを与えてくれた
人生の少し先を走っている先輩の考えていることを知れるのは、これから想像できない未知のゾーンに向かっていく自分を少しだけ安心させてくれた。
頭でぎちぎち考えていたってしょうがない。もっと身軽に、風のように生きていきたい。
「老いてきたけど、まぁ〜、いっか。」
そんな直子さんの程よく肩の力の抜けた考え方で、私も老いていけたらなぁと思う。