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ac88
無題
ネタの作り方を定式化した。ひとりコントの場合で述べる。三段階で考える。第一印象、第二印象、第三印象とする。
第一印象。主に見た目・人当たり・状況(職業)で決定する。人当たりとは、声色や話し方、仕草などで与える印象を指す。状況はそのままの意味で、その人が置かれている状況を指す。それが可哀想なのか危険なのか、それによって印象が変わる。「どんな状況で」「どんな見た目の人が」「どのように」生きているのか。ベースとなる印象である。ここで共通認識を持たせることが重要。
第二印象。第一印象で与えた共通認識を裏切る場面。裏切る角度は、ニンに沿った裏切り方であると良い。演技の練習が必要無い事と、独自性が担保されたものが出るからだ。ニンに沿ったボケで掴めると、その後の展開は非常にやりやすくなる。ここで笑いが取りやすい裏切り方が、「状況」で裏切ることだ。第一印象で与えた状況に対する印象に対して、実は違う状況だった、として裏切る。これはやり易いが、大喜利である為に人柄は反映させづらい。台本が面白いか、の勝負になってしまう。
第三印象。第二印象で得た裏切りを、その裏切りの期待の中でどう裏切るか、が鍵となる。言葉がややこしいため分解して述べる。第二印象で、「つまりはこういうネタだな」と新しい共通認識が客に出来る。では、とにかくその新しい共通認識と違うことをしさえすれば良いのかと言うと、そうでは無い。第二印象以降、第二印象で定めたボケの方向性と異なる方向のボケを、客は求めなくなる。第二印象の期待の中で裏切りを探すようになる。第二印象で上手く見方を教えられると、客の目線は固定される。ネタのタイトルが決定する。そのタイトルに沿った中で、どのように裏切るか、深堀が求められるようになる。