
組織開発の基本スタンス
こんにちは。えーじです。
今回は組織開発における基本スタンスについて述べていこうと思います。
組織開発における支援者がとるべき基本スタンスとは「プロセスコンサルテーション」です。
1.プロセスコンサルテーションとは
プロセスコンサルテーションとは支援のやり方の一つです。クライアントが抱えている問題やそれに対する解決策を提示する前に、顧客との信頼関係を築くことを目的として行う支援の方法です。
顧客の課題ではなく、顧客とのやり取り(プロセス)に着目して支援を行うことを指しており、組織開発に大きな影響を与えている考え方です。
2.理想の支援の形とは何か?
そもそも、理想の支援の形とは何でしょうか。エドガーシャインは一般的に支援者とクライアントは対等な関係ではないとしました。クライアントは自分の課題を解決するために他者を頼っており、支援者はそれにこたえる形であるため、どうしてもクライアントのほうが立場が下に感じられてしまうのです。

しかし、本来関係性としてはどちらが「偉い」などではなく、お互いに対等でいるはずです。このような上下関係があることによってクライアントが自己防衛に走って正しい課題の把握ができなかったり、支援者の自己満足に終わってしまったりと、様々な問題が生じてしまうのです。
これをお互い対等な関係にすることがプロセスコンサルテーションの役割です。
3.支援の3つの形
ここまで「プロセスコンサルテーションいいよ!」といっていますが、すべてにおいてプロセスコンサルテーションを行うべきだとは思いません。そもそもエドガーシャインは支援の形として次の3つを述べています。
①専門家モデル:課題を把握しているクライアントに情報を与える
②医師モデル:クライアントの課題を診断し、解決策を処方する
③プロセスコンサルテーション:対話でクライアントと信頼関係を構築しながら進める
プロセスコンサルテーションは顧客と対話して信頼関係を構築することから始まります。対等ではなかった支援の関係を対等な状態に持っていくのです。
クライアントに対していきなり専門家モデルや医師モデルで支援を行ってしまうと「何を偉そうに」と反感を買ってしまいがちです。また、先ほど述べた通り正しい解決につながらないことが多いのです。
そのため、すべてプロセスコンサルテーションですべてを進めていくわけではなく、対等な関係を作ってから、①や②で解決策を提示していくことになるのです。
4.なぜ組織開発ではプロセスコンサルテーションなのか
それでは組織開発でなぜプロセスコンサルテーションで進めることが理想なのか?それは組織開発がプロセスに着目している手法であるためです。
組織開発は厳密な定義はありませんが、コミュニケーションなど人の内面・プロセスに着目して組織の改善を目指す手法です。そのため専門家モデルや医師モデルのような解決策や情報に着目するのではなく、クライアントに認知させ、クライアントが主体となって進めさせるプロセスコンサルテーションの考え方が根付きました。
5.まとめ
組織開発で最も重要なことは対話です。当事者に課題を認知させ、当事者と解決策をさぐっていくことを忘れないでください。
本日の内容はこちらのアウトプットです。興味があれば読んでみてください。
それではまた次回!