シャルル・デ・ケテラーレとダニエル・マルディーニ
Ciao!ドドン小西です
22-23シーズンのカンピオナートも後半戦に入り、CL圏内確保のために負けられない戦いが続いているミラン
CLでもベスト4をかけて今ノリにノっているナポリと激突します
今シーズンは怪我人やコンディション面、夏の補強の大外れなど、ネガティブな面を抱えながらも、この記事を書いている現時点(2023.3.26)でなんとか4位という状況です
同じ2001年生まれ
そのなかでも大きな期待を背負ってクラブ・ブルッヘからやってきたシャルル・デ・ケテラーレが想定外?の苦戦を強いられています
そしてミランに戻れば(気が早いけど)シャルルとポジション争いをすることになるダニエル・マルディーニはレンタル先のスペツィアで少しずつ、その存在感を発揮しています
同じ2001年生まれのふたり
ミランが育む未来のフェノーメノ候補の今までを振り返りつつ、これからに思いをはせてみようと思います
ダニエルのあれこれ
2001年10月11日生21歳(ITA)
186cm, 77kg
FW,MF
22-23シーズン、スペツィアに移ったダニエルはトップ下を置かないチームで主に2トップの一角(セカンドトップ)もしくは左ウイングで出場することが多い
スペツィアの攻撃の中心であるエンゾラと組む場合は、エンゾラにボールが収まるため、彼のサポートや彼の作ったスペースに飛び込みゴールを狙うプレーが目立つ
ミラン時代と比べて、よりゴールに近い位置で起用されるおかげで彼の右足から放たれる高精度のシュートを目にする場面が飛躍的に増えた
ルカ・ゴッティからセンプリーチへ監督が替わったこともダニエルへの後押しになることが予想される
元々彼が持っていた能力であるポジショニングや戦術理解、状況を読んでボールを受けるタイミング、奪われないドリブルに加えて今「ゴールを奪う」能力が育まれているのだ
デ・ケテラーレのあれこれ
2001年3月10日生22歳(BEL)
192cm, 78kg
FW,MF
自身に溢れたプレー
ダイナミックかつ繊細でゴール前に積極的に飛び出すこともできるし、ボールを引き出し、一瞬の空白地帯へ味方に決定的なパスを供給することもできる選手
クラブ・ブルッヘでの彼はまさに当時のミランが欲していた選手だろう
しかし、ミランに来てすぐの彼はそのすべてをベルギーに置き忘れてきたと思わせるプレーに終始していた
チーム事情によりトップやウイング起用され苦しみ、ブラヒム・ディアスとのポジション争いでは後塵を拝している
彼に許された時間とスペースがベルギー時代のそれと比べてあまりに少ないことが一番の原因だろう
ブラヒムはそこをドリブルでこじ開ける力があるが、彼にはそれはない。となれば少ない時間とスペースでボールを引き出し味方を使ってエリアに侵入するorさせることが出来るようになる必要があるのだ
つまり判断と決断の早さだ。セリエA1年目はここで苦しむ選手が多いが彼ほどの足元のテクニックを持つ選手なら時間をかけることで対応は可能だと考える
そして徐々にアシストやゴールの匂いがするプレーを見せ始めている
後半戦もしくは来シーズン以降に開花するような期待感がある
くらべてみよう
共通点・・
2001年生まれ
高身長&高い足元のテクニック
トップ下のポジションを好む
積極的にゴールに向かうストライカー気質
22-23セリエAでのスタッツ比較
チームや役割の違いを無視してアタッカーとしてふたりを数字の上で比べてみたいという試み
セリエAという同じ舞台で戦うふたりがどのような成績を残しているのかを調べてみたら何かがわかるかもしれない・・
オレたちの決定力!
少ないチャンスをものにしているのはダニエル
シャルルが際立つのは機会喪失17
(得点につながるような場面でのミス)
ビックチャンスをことごとくふいにしてしまっている
チャンスメイキング!
パスの精度やチャンスメイクにおいては圧倒的にシャルルが上回る
これはチームにおける役割の違いが大きい
ダニエルは現在トップでの出場回数が多いためと考えられる
(パスの受け手に回ることが多い)
ボールを持ったらココだった!
分母が少ないのでなんとも言えないが、割合としてはシャルルがダニエルより相手ゴールに近い位置でボールを触る機会が多い
これは所属チームの差も大きく影響しているだろう
ミランはスペツィアと比べて相手を押し込み全体が高い位置をとっていることが多いので必然だと思われる
ピッチを駆け巡れ!
ふたりとも出場時間が限られているため平均走行距離はあまり意味がないものの、ダニエルは4割近歩いている
これは前線にエンゾラとともに攻め残ることが多いことと、スペツィアのボールポゼッションがリーグで16位であることも影響している
(ミランは9位、ナポリが1位)
参考までに
ミラン随一の労働者であるトナーリは平均走行距離11Km
韋駄天テオは最大瞬間速度35.33Km/h
ドリドリ!ドリブラー!
ドリブル成功率はシャルルのほうが高い
ただし、これはどこでどのようなドリブルを試みたかで大きく左右されるからだ
彼らと比較してより相手のペナルティーエリア付近で勝負を試みるブラヒム・ディアスは対戦53回成功25回(48.1%)である
ちなみにブラヒムは
プレータイム14.5試合4G(期待値3.3) 3A(期待値3.6)
最後に
攻撃におけるスタッツを比べてみると
シャルルがダニエルに比べてチャンスメイクの面で優れていることがわかりました
しかし勝負強さにおいてはダニエルが勝っているようです
データを見るとシャルルはチャンスを演出することはある程度できているため、ミランのスカウティングは間違ってはいないと考えます
あとは最後の精度を高めること(セリエAのプレッシャーになれること)ができれば当初の目論見通りミランにとって大きな戦力となりえるでしょう
またダニエルはスペツィアでFWやセカンドトップ、ウイングでの起用などポジションに関係なくゴールを奪うこと強く求められており(インサイドハーフやサイドハーフでの出場時は別のタスクだったが)現チームでの役割をまっとすることはミラン復帰への大きな後押しになると考えられます
ミランの得点力不足は深刻ですからね
さらにはブラヒム・ディアスの去就の問題もありますので彼らには期待したいところ・・
若いふたりにとって今は試練の時
暖かく見守っていきたいと思います
では今回はこのへんで
Forza Milan🔴⚫🔥