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【本紹介】新しい習慣を始めたくなる、そして継続できる本

人生をより良い方向に進めようとすると、「習慣の力」を活用する他ないんですよね。

一見「一夜にして巨万の富を得た」みたいな人も、
コツコツと積み上げてきたものが、ある時花開いて結果が出ただけ。
みたいなことがほとんどなので。

では「コツコツ積み上げ」をどうするかって話になると

コツコツ積み上げるしかない。

という身もふたもない話に落ち着くわけですが、いかんせん地味で忍耐力がいることなので、なかなか実践できる人がいません。

そんななか、継続すること(習慣に落とし込むこと)がいかに重要で素晴らしいことか、

様々な事例を交えながら紹介してくれるのが本書です。

本書では様々なエピソードと共に、様々なテクニックが紹介されてはいますが、

全てを紹介するわけにもいかないので

「結局何が重要なん?」

と言うところを抑えつつ、私が気に入ったエピソードを簡単に紹介できればと思います。

行動変化の4つの法則

習慣の力を得るためには、日々の行動を変化させ、それを継続する必要があります。

行動を変化させるためには4つの大切な要素があり、それぞれの条件を満たせば、

自然と行動が変わり、そして継続できるようになる。と言うお話。

大切な4つの要素とは以下の通り。

はっきりしている

行動変化を起こし、継続するためにはやるべきことがはっきりしていないといけません。

3ヶ月で3キロ痩せる。
これではまだ弱いです。

3ヶ月で3キロ痩せるためにウォーキングをする。
これでもまだ弱いです。

3ヶ月で3キロ痩せるために毎朝15分のウォーキングをする。

3ヶ月で3キロ痩せるために毎朝6時に起きて15分のウォーキングをする。

3ヶ月で3キロ痩せるために、寝る前にウェアを用意して、毎晩23時には布団に入り、毎朝6時に起きて15分のウォーキングをする。

目標に対して、やるべきことをはっきりさせて、そのために必要なことを明らかにしていく。

そうすることで「いつ」「どこで」「何をする」のかがはっきりして、やりたいことを継続しやすくなります。

魅力的である

行動変化を起こしそれを継続しても、なーんにも楽しくなければ習慣にはならないですよね。

行動と報酬をセットにすると、報酬を得られるその行動は魅力的になり継続がしやすくなります。

例えばテレビを見る時、
「リモコンを手に取る前にスクワット10回する」

スクワット10回とテレビを見ることをセットにすると、

スクワットをすることが報酬(テレビを見ること)につながると脳が錯覚するため、継続しやすくなります。

易しい

一時はやる気満々で行動変化を起こしたとしても、

その内容が難しすぎれば継続は難しいものです。

何かで一念発起して「よっしゃ毎日腕立て100回!」と始めたとして、

次の日にはものすごい筋肉痛でクタクタになり、まもなく腕立て習慣は途切れてしまうでしょう。

何事も小さく小さく、物足りなさを感じるくらいの易しいレベルに落として始め、

それを“継続”することが何より大切です。

満足できる

やりたいことをはっきりさせ、魅力的、かつ易しいものにして行動できたことは、「満足できるもの」でなければいけません。

小さな変化を起こせても、それがすぐに結果に結びつくわけではありません。

腕立て10回したところで、すぐにムキムキにはなりません。

しかし継続して、毎日の腕立てが20回、50回、100回と増え、毎日3年間継続できたとしたら、、

必ず変化は現れますよね。

長期の目線を持って、今の行動が数年後の自分を作っている。と認識することが

今の行動の満足感を高めてくれるコツです。

最小習慣(アトミックハビッツ)

本書では「最小習慣」という言葉がよく出てきます。

原子が分子を構成するように、

いい習慣は、小さな小さな最小習慣が構成しています。

最小習慣を積み上げることが、いい習慣を構成し、やがて目的の成果を得ることにつながるというお話。

印象的なエピソード

本書では(アメリカの本あるある?で)様々なエピソードが紹介されていました。

その中でも私が印象的だったものを少しだけ紹介しようと思います。

氷が溶けるのは摂氏ゼロ度

目の前のテーブルに一つの角氷があると想像してみた時

部屋は寒くて摂氏マイナス4度。

少しずつ部屋が暖かくなり、
マイナス3度
マイナス2.5度
マイナス2度...

氷はなんの変化もなくただじっとしていますが、

マイナス1.5度
マイナス1度
マイナス0.5度...

0度になった時、氷は溶け始めます。

マイナス0.5→0の間で大きな変化が起きますが
変化が起きたのはこの間のことだけが影響している訳ではありません。

それまでの小さな温度変化の積み重ねが、0度を境に氷が溶けるという変化をもたらした。というお話。

日々の小さな変化では何も影響を及ぼさないような気持ちになりがちですが、

その小さな変化の積み重ねが、ある時を境に大きな変化をもたらす。そんなお話。

日々の小さな変化を積み重ねるだけだと、どこかで「こんなことしてても意味あるんか?」と思いがちですが、

このお話を思い出すと、「氷が溶け出すまで続けてみるか」という気持ちになれます。

複利の力

複利は人類最大の発明

かのアインシュタインもそう言ってます。

本書でも複利の力、を強調されていて、毎日1%の改善を続ければ1年後には37倍になる。と言うお話。

複利というと投資とかお金の話でよく出てくるワードですが、

お金に限らず様々なところで複利の力は働くことを思い知らされます。

小さな小さな習慣でも、日常に取り入れてみようと勇気づけられる内容でした。

即時報酬と遅延報酬

習慣化して継続するにあたり、この言葉に勇気づけられるモノがありました。

良い習慣から得られる報酬は「遅延報酬」である

悪い習慣から得られる報酬は「即時報酬」である

というお話。

例えばダイエットをしたい人にとって、お菓子を食べることは悪い習慣。

この時お菓子を食べると幸せな気持ちになるのは即時報酬で、
報酬を得られるかわりに将来の自分にとってはダイエットという目的から遠ざかってしまう。

お菓子を食べずに健康的な食事をすることは良い習慣。

健康的な食事ではすぐには報酬を得られないかもしれないけれど、遅延報酬という形で
将来の自分にとってダイエットという目的に近づくことができる。

はるか昔、原始の時代には、即時報酬を得て生き延びねばなりませんでしたが、

現代の豊かな時代において、即時報酬ばかりを得るような行動をしていると、良くない未来が待っていますよというお話。

心が揺らいだ時は

自分は遅延報酬を得るために行動し、豊かな未来をてにいれるのだ。

そう思えるようになると、自分のやるべきことが明確になる感覚をもてました。

本を読んだ感想

結局本書で紹介されているテクニック的な面では、他の本で紹介されているものと似通っていたかもしれません。

ただその内容を裏付ける様々なエピソードが、自分にとっては心地よく染み込んでくるような感覚を覚えました。

とにかく小さく始めること、そして継続すること、の大切さを改めて認識させられ、

とりあえずこの本を読んだ私は「毎日日記をつける」ことを習慣として初めて見ました。(かれこれ1年半くらい続いています)

振り返ってみると、飲み会の翌日などは

「今日はしんどかった」

などというなんの意味もない一言だけが続かれていたりして笑ってしまいますが、

なんやかんやで継続できているなぁと、振り返ってみて思ったりします。

ただの日記を書くだけではもったいないと思い、noteで記事を書いて、読んでくれた人が少しでも前向きな気持ちになってくれたら嬉しいな。

そんな気持ちが湧いてきて、note記事を書き始めた側面もあります。

興味が湧いた人は、本書に目を通してみてはいかがでしょうか。

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