周回遅れ
大層な言葉吐いて自分を隠して過ごして来たけれど
それももう限界みたいだ
纏った嘘は寒さを凌げない
凍てつく朝に襟を立てる
「可哀想」と唾吐いて心を守って過ごして来たけれど
それはもう白日の元に
吐いた敵意は纏わりついて
刺される指に背を丸める
降りる一歩が踏み出せない
黄色いラインが僕を踏み留まらせる
移ろい映る歪んだ顔 流れて消える
霞んで伏せて流れる涙 流れて消える
開いたドアはまた閉じて
新たな目的地へと進む
開いた眼 また閉じて
二度と開かないと願う
それなのに覚悟を示せない
解いた感覚は普通を飛び越えた
水溜りに映るのは狂気かたかが普遍か
或いはその類に溺れた蛙なのか
そんなんじゃない そう思うだけが救い
展開を覚えた 道中に先人の足跡
幾回も躊躇った ラインに足をかけて
踏み切る膝が少し震えて
少し笑えた
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