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魔法の手


小学生のとき、跳び箱の授業はわりと好きでした。

わたしの学校では、3段、4段…とそれぞれの高さが確か6段の跳び箱まで並べられてて

自分が跳べる高さ、挑戦したい高さのとこの列についてみんながどんどん練習するっていうシステムでした。

わたしは1番高い6段が跳べなくて

そのころなぜかわたしはカースト上位のキラキラグループの中にいて(ほんと謎)

グループには絶対的な女王様がいました。

女王様はけっこうわたしを気に入ってくれてて、

6段の跳び箱にビビるわたしに

「大丈夫!ちさきなら跳べるよ!!!」

と手を握って励ましてくれました。

そして…ついに!跳べたんです!マンガみたい!


自分が自分を信じれないとき、人に大丈夫だよって言ってもらうと、なんかできそうな気がしますよね。


そしてわたしが

「◯◯(女王様の名前)のおかげや!ありがとう!」

と伝えると女王様

「わたしの手は魔法の手だよ!」

と子分たちに周知する。

それを聞いていたわたし、真理に気づき

「いや、たぶん誰でもいいと思う」

と言ってしまう。




その後数日間、女王様に無視される。





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