見出し画像

6言語をかじってきた私による『趣味』としての多言語学習のススメ

私は日本生まれ日本育ちの生粋の日本人で、今までに6つの言語をかじってきました。そして、英語を除いて他の5言語はほとんどといっていいほど話せません。大事なのでもう一度言いますが、話せないです。もしマルチリンガルになれるのかもと思ってこの記事を覗いた人がいるなら申し訳ないです。そして英語ですら大学の二次試験を受けたときが人生のピークであり、最近では下降の一方です。

でもいいんです。だって言語を勉強するのが好きだから。

みなさんは何のために言語を勉強しますか?

ほとんどの人が「話せるようになりたいから」という理由だと思います。
私も英語に関して言えばそうです。英語に限って言えば、ぶっちゃけ「テストがあるから」「必修だから」という理由の人もいると思います。

もちろん話せるようになれたほうがいいに決まってます。
けど、言語ってひとつ習得するのにもとても労力がかかりますよね。そして継続的に勉強を続けないと言語力はすぐに落ちていきます。それなのに、複数の言語を勉強するのはハードルが高すぎますよね。やってられるかあああああって感じです。

そんなみなさんに朗報です。

実は言語って話せなくても楽しいんです。

いやこんなの嘘だと思うでしょう?それが本当なんです。
ではその理由を紹介していきます。

1.簡単な読み書きならすぐできる
「英語の基本を習得するのに中学まるまる3年間かかってるのに、そんなの嘘だ!」とみなさん思われると思います。でも、英語を3年かけて勉強しているからこそ「文法」がどんなものなのか私たちは理解できるようになっているわけです。「主語」「動詞」「複数形」「過去形」「修飾」などの概念はわかっているので、あとはその言語ではそれがどのように適用されるか学べばいいわけです。
そして、言語を学べば学ぶほどそのスピードは速くなります。なぜなら、もともと同じ言語を祖先に持つ言語どうしなら単語や文構造などの文法が似ているからです。
下の図は一番大きな言語の系統とされているインド・ヨーロッパ語族の系統図です。たとえば一番下のところを見てもらうとスペイン語やフランス語、イタリア語は同じラテン語を起源にもつため非常に似ています。一般的に、言語間の距離が近ければ近いほど似た言語になります。

画像1

複数の言語を勉強していくと、「この変化の仕方あの言語に似てる」「この名詞あの言語とほぼ一緒だ」など、小さな発見が増えて勉強するのが楽しいです。
そして、何よりも私が好きなのは未知の言語を参考書片手に読み解いていく感覚……。FBIの一員として秘密文書の暗号解読をしているかのようです。(大げさ)
とりあえずやってほしいです、ハマる人はハマります。絶対に。

2.その国の文化を肌で感じられる
何回も言ってますが、言語は文化と密接に関係しているんです。だから、言語を学べば必然とその国の文化に触れられます。
たとえば文字一つを取っても違います。日本語は漢字・片仮名・平仮名を使いますが、これらは中国と日本が密接な関係であり、漢字が中国から輸入されたからです。こんなふうに歴史を教えてくれることもあります。
その他にも、挨拶なんかは国によってコミュニケーションのしかたの違いがでます。勉強を進めていくと、その国の文化がハイコンテクストかローコンテクストかで表現の仕方も変わります。
個人的イチオシなのが、他の言語には訳せないその国独自の概念の言葉。いやー、素敵じゃないですか?
そんな言葉を集めた本がこちらです。もう胸がぎゅんぎゅんです。「なにその感性…素敵すぎでは」となること間違いなし。

この本のもとになった作者さんのブログの日本語版も載せておくのでよかったら覗いてみてください。

そんなわけで、新しい言語学んでみませんか?

「言語学習ってなんか中途半端に手をだすのも……」って思う人は多いと思います。「勉強」ってイメージが強いのも事実だと思います。

でも、もっと気軽に新しい言語を勉強してみませんか?語学を趣味のひとつにしてみませんか?

話せなくったっていいんです。話せなくてもこんなに楽しいことがたくさんあります。

パエリアが好きだからスペイン語を勉強してみる。
ミュシャが好きだから、チェコ語をやってみる。
いつかモンサンミッシェルに行きたいからフランス語に挑戦してみる。

言語の世界を楽しんじゃいましょう!

「でも、参考書わざわざ買うのもなあ……」という人も多いと思います。
そんなときはあらゆる言語学習の味方「東京外国語大学言語モジュール」(TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)を使いましょう!

言語によって内容の充実度に多少差はありますが、27言語が学べます。無料でこんなの使っちゃっていいの……というレベル。私も持っている参考書だけではわからないときにこのサイトを見ています。本当にいつもありがとう、東外大言語モジュール。
その他にもネットにはたくさんのサイトがあるので、情報の精査は必要ですがうまく利用すればちょっとかじるぶんには全く問題ないです。Google翻訳も「自分が勉強したい言語⇔日本語」はレアな言語の場合不安が残りますが、「自分が勉強したい言語⇔英語」は割と精度が高いです。私はあまり辞書が売っていないような言語は簡易的な辞書代わりに使ったりしています。もちろん辞書の方が正確ですよ!!

ここまで読んでくださったみなさん!どうぞこの記事にスキを押してみてください!
私が今まで学んだ言語で「ありがとう」を伝えさせていただきます!



図をお借りしました☟


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集