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詩と死

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まつわる詩
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2020年10月の記事一覧

朝にみる夢

朝にみる夢

浄化した魂はもう
二度と還らないという
この世に傷をのこし
私はそれを
小さく舐めながら
ゆっくりと息を、
開かない窓に掛けたカーテンが
揺れることはない
意思を持たぬ妖精に
気づかれることもない
ぐおんと音を立て
部屋を巡る風に命などない
夜のうちに
消えていれば
消えられていれば
よかったのかと自問する
眩しさに閉じたこころの
奥の方で鳴る音が
その行く末を見守っている
風が吹いても
息を吸い

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すべて永遠の春

すべて永遠の春

濁った名前がとけてなくなるまで
きみのもとには帰らない

海に行きたいな
なんて夜があったとして
誰もいない海小屋の
さみしい窓枠が光らなくても
ちゃんと土を踏んで歩きたい
裏切られた後ろ姿が
たとえなくとも

壁にうつる数字は
映っては消え、消えては生まれ
時間が経つことは悪いことじゃない
だからきみのことは
もうみていられない
明日来るはずの朝が
逆剥けで気づかなくとも

春の魚がかえってくる

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