【連載小説】『スピリット地雷ワールド』《第二話》
プロローグ
「付き合う前からずっと我慢してきたのにひどいよ」
闇葉はまた自分勝手なことを言った。この性格にクラスの同級生は、みんな揃って頭を抱えていた。彼女は人を困らせることになんの躊躇もないのだ。
「私は愛音の1番じゃなぁいんだ……?他の人の方が大切なんだァ!」
彼女の声は、教室の隣の隣にまで聞こえる勢いだ。すると、それを聞いていた一人のクラスメイトは我慢の限界を迎え、果たして口を挟んだ。
「愛音の言うとおりだよ、みんなが気持ちよく過ごせるように配慮しよ?」四