『のび太という生きかた』 横山泰行 を読みました。


—— 2020/4/9に記録 ——

「のび太」 「のび太さん」 「のびちゃん」

のび太を呼ぶみんなの声は決まって温かい。
それは、のび太に対する愛しさが滲み出ている最大の証拠です。

確かにのび太は自分でも認めるように出来が悪い所が多いと思います。
勉強、野球、恋愛、どんな部分でも不器用さが目立ってしまいます。
それなのに、なぜみんなはのび太をこんなに想っているのでしょう?
なぜみんなはのび太を信じているのでしょう?

答えは簡単でした。

他人の幸せを望む優しさを人一倍持っているからです。
のび太は、自然と相手の気持ちに寄り添うことができます。
自分がどうなるかよりも、目の前にいる相手を一番に考えることができます。
その行為に、嘘や裏がなく、さらに、その想いや行為が特別でなく、当たり前だと思っているのです。
だから、のび太の声は、相手の気持ちにすっと届き、
気持ちまでもが動かされてしまうのです。

横山さんは、本書でおっしゃってました。
「ひみつ道具とは、あくまでも自分のいいところ伸ばしたりちょっと足りない何かを後押ししたり、潜在意識の中で眠っている心を呼び覚ましたりするきっかけである。」と。
私は、のび太の優しさに溢れるその行為こそ、みんなにとってのひみつ道具だと思います。
のび太からのひみつ道具と朗らかな雰囲気と笑顔は、日本中、世界中までに元気も届けることができると思います。
のび太のように、心に寄り添える人が増えれば、世界はもっと強く、優しくなるでしょう。

今日も「なんとかしてよ、ドラえも〜ん」と叫ぶのび太をみんなはどうにかして助けてあげたくなってしまうのです。

--------𝙉𝙤𝙩𝙚--------


p.16 つまりドラえもんの秘密道具の基本的なスタンスは、ひみつ道具に頼らないで、自力で問題の解決に対処することがベストである。
p.17 ひみつ道具とは、あくまでも自分のいいところ伸ばしたりちょっと足りない何かを後押ししたり、潜在意識の中で眠っているのび太の優しい心を呼び覚ましたりするきっかけ。
p.32 あまりくよくよ考えないで、がむしゃらに取り組む。
p.54 優秀の出木杉くんは、周囲の気持ちに配慮できず、敵を作ってしまう。
p.60 自分にも何かできると信じてる。
p.72 彼の優しさがグループの結束を強化する。
p.115 三無主義でない。無責任、無関心、無気力
p.125 目標や夢は口に出す。そうすれば周りも認識し、サポートしてくれる。
p.140 辛くなれば、それを乗り越えて幸せになった自分を想像し、今できることを行う。
p.162 当たり前の人間関係こそ大切にするが、依存しない。
p.166 自分の幸せを優先にする人。他人の幸せを優先にする人。
p.178 失敗を起こさないという予防策より、失敗をしてしまった後の感情のコントロールの仕方を訓練するべき。 失敗や負けを楽しむ。これから君は何度もつまづくけれど、立ち直れる強さがある。

『のび太という生きかた』 横山泰行

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