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five realities 〜統合〜 (5)

休日
孫を連れ白亜の家で過ごし
帰路に向かう途中で立ち寄った
ドラックストアの駐車場

その頃
自分の変化を如実に感じていた私は
このままでは全てを無くすと
無意識化で感じていた

彼から閉じよう

そんな私に聞こえてきた

 綺麗だ
誰にも聞こえていない

彼の声が私の心に響く

夫が運転する助手席で眺める風景が
新緑からアスファルトと
コンクリートの建物に変わっていく
帰路の二時間半

火照る身体と
経験したことがない子宮の疼き

怖くてしょうがなかった

動き出した
運命の輪

家に着くと部屋に戻り
彼を思い浮かべながら
ひとりで欲情を満たす行為をした

それからは
毎朝同じ時刻に目覚め
彼を感じながら心と身体を満たしていく
どんどん開花する女性性
物資的に150キロも離れたふたり
魂では繋がっている
分かっていても確信がない

それでも今まで以上に男たちの視線を感じ
好意を表現する男が増えていく

変わっていく私に
邪な感情を表す男達
犯罪まがいの行為をしてでも
手にいれようとする

頭を悩ます事象が
次から次へと起きていく

そんな時
コミュニティーの中で
上質な魂を持つ男性が現れた
人の為に労力をいとわない
大きな口を開けて豪快に笑い
男女問わす好意を寄せられている

そんな人が私の隣で私を助けてくれる
対価を求めるわけでもなく
隣に並んで同じ志を目指す
彼に想いを寄せる女性に対しても
私が困っていたら頼むと言い放つ

そんな鈍感なところが愛おしかった

隣にいると楽で
安心感で満たされ
人気者の彼に大切にされている
優越感に浸っていった

作業が終わり
帰る時も必ず一緒で
一時間もの道のりを二人で歩く

周囲から噂もたてられたが
健全な男女が
手を繋ぐことも
触れ合うこともなく
一年の時を共にした

最初に動いたのは私だった
淋しさ
満たされない女の部分

製錬君子のような
彼の男の部分を見たかった

程なく私の感情に
応えるサインをくれた

この人と一緒にいれば
女として守られて生きていける

それは
最初の一線

最後の一線

それを踏み越えることが出来ない

私の利己的な行動に振り回された彼は
のちに地元を離れる私に
餞の言葉をくれた

謙虚に生きろ

どんどん変わっていく
私の変化に気付いていたのだろう

どちらが先かは分からない
いつか最期を迎え神様の元へ還る
その時には
 ありがとう
そう言いたい人
じゃあ
私が求めているものは

今では顔も思い出せなくなってしまった
彼に心を奪われていた

人に話しても理解してもらえない
だから確証が欲しかった

ツインレイの
ワークショップに通うようになった
そこはパートナーシップ以外にも
自分の能力の解放
心と身体の傷の癒し
色々な人が来ていた

ヒーリングを受け 
ワークを聞く
参加者とのディスカッション

本来の自分を探求するようになっていく

自分が望む現実を探求するようになっていた

辛かったのは
夫や家族との生活に
違和感を覚えていくことだった

何とか今を守ろうとする自分と
全てを壊し飛び出そうとする自分

揺れ動く感情
押し込めようとする感情を
これでもかと開放するような
事象が起こっていく

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