母方のじいちゃんが亡くなった。 年始、第三四半期の締めが始まるところだった。 一言で言えば根っこからの商売人。 アイデアと商流の確立で会社を大きくし、地方では随一の会社にまで育て上げた。 会社はとんと前に潰れてしまった。社名はもうネット上にも出てこない。 が、何だというのだ。 じいちゃんの歴史を無くしてよいものか。幼い時からあの会社で働くじいちゃんを、父を、社員を僕は見てきたのだ。 格好いい大人を見たのは、あの会社が初めてだったのだ。 誰かが思い出さねば。誰かが作