0から何度でも
すきなことを
すきでいることができるように
これを胸に掲げるようになったは、
上京してすぐの頃だ。
この言葉は、
銀色夏生さんの本からもらった言葉。
私が、生きていく上で注意していることがもしあるとすれば、それは好きなものを好きでいることができるように生きているということです。
いつでもその時好きと思うものに対してなんの障害もなく好きでいられるように、自分の気持ちを邪魔するかもしれないものを無限の未来を縛るおそれがあるものを、心や環境の中に存在させないようにしています。
残酷なことかもしれませんが、好きなものを好きでいるために、私にとって世界は一瞬一瞬が0から始まります。
初めてこれを読んだ時、
自分の言葉だと思った。
それまですきだったことやものに
突然関心が無くなり絶望感に襲われる。
もう何もない。
何もできない。
何をしたらいいかわからない。
これまでそういうことが何度かあって
最近また、この感覚に陥った。
触らない日が無かったギター
一日の終わりに書いていた日記
花瓶に飾っていた花
何度も読み返していた小説
見えない誰かに届くラジオ
心地よかった音楽
その全てに形や色を感じられない。
言葉が入ってこない。
あの愛しさが感じられない。
私の心を支えていたものたちが
たしかにそこにあるのに見えないみたいに。
私はただ時間が過ぎるのを待つ。
秒針を追いかける。
それがその時できる精いっぱいのこと。
何もできない日。
そういう日もある。
って、この頃思えるようになったことと
こんな日でも空だけは綺麗に見えること。
それが今はせめてもの救い。