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学生の先に待つ未来 #7

2024年1月1日の初投稿からもうすぐで1年。
イジられたり、褒められたりのnoteも気づけば7作目です。

今年もあと僅か。
皆さんは今年1年をどう振り返りますか?

軽く自分の1年間を振り返ると、

1月:note開始
2月:Arxcsセレクション実施
3月:GKプロジェクト発案・活動開始
4月:フェスティバル発案・準備開始
5月:Arxcs法人開拓挑戦、アスプレ2024開催
6月:TOPチーム昇格、ベンチ入り
7月:アビスパ福岡学生インターン開始、クラファン挑戦
8月:FUKUDAI SOCCER FESTIVAL 2024開催、クラファン成功
9月:クラファンリターン品郵送とフェスティバル映像作成完了
10月:Vision Summitパートナー企業との打ち合わせ開始、Iリーグ九州優勝
11月:Iリーグ全国出場、サッカー引退
12月:Vision Summit 2024開催、卒論提出

とにかく「やってみる。」
そして、「新しい学びを得る。」ことを意識した2024年でした。

色々なことに挑戦し、
成功は自信、失敗は学びとなり、
成長していく自分を肌で感じることのできた年になりました。


2024年 → 2025年。


3月に卒業を控える私にとって、とても大きな変遷を迎える年となります。

これを読んでくれている人も、おそらく同期や同年代が多いと思いますので、今日はそんな同年代の皆さんにとって価値ある話ができればと思います。
(クソほど真面目な時間が続きますので予めご了承ください。ただし、絶対に読んで後悔はさせません!)


市場における我々の価値


早速、今企業に勤めている社会人、来春から企業に勤める大学4年生、就職を考えている学生に質問です。

あなた1人に企業はいくら投資をしていると思いますか?
言い方を変えると、あなたに入社してもらうため企業はいくらお金を使っているでしょうか?



答えは、1人あたり平均93.6万円。


「えっ?笑」ってなりますよね。
大体の人が自分の価値をもっと低く見積もったはずです。

つまり、企業はあなたを約100万円の商品として購入したい訳です。
(新卒採用市場の成長性への見込みは大きく、更に採用単価が上がっていく見込み)


コスト上昇の主な要因として挙げられるのは、

①少子高齢化によって”働ける人”(労働人口)の割合が減っている。
→需要(企業)に対して供給量(労働力)が追いついていない。
②HR(人的資本)への理解度、重要性が近年更に企業に浸透してきている。
→後ほど説明。


実際の就活生の現状は、

・就活生の内定保有率は90.5%(2025年10月最新データ)
・約7割の学生が2社、その中でも約4割の学生が3社以上の内定を保有している。(2025年8月データ)

内定が貰えないことはほとんどないし、多くの学生が複数の進路から選択できている。
このように新卒採用市場において、我々学生が圧倒的に有利であるということが分かります。

「就職できるか分からない。」という不安は正直、今の学生にとって無用であり、逆に企業が「就職してもらえるか分からない。」という不安を抱えながら毎年高騰していく採用コストの予算配分をしている。
といった現状です。


「大学生活で何か頑張ってきたわけでもないし、、」
「自分の良さとか強みとか分からない、、」
「こんな自分が社会に出て大丈夫かな?」

このような悩みを持つ学生も多いと思いますが、先ほども述べたように基本的には少子高齢化によりあなたの価値は相対的に高くなりますし、求人者(需要:企業)が求職者(供給:我々)を上回る売り手市場において基本的には我々は社会から求められる存在です。


さて、十分に心地の良い話が続きました。


ここからは、「"欲望"と"夢"」の話です。


そもそも人はなぜ"働く"のか。


まずあなたの頭の中に思い浮かぶのは、
「稼ぐため。」でしょう。
(この問いの議論を進めていくと、それだけでnoteが書けそうなのでここでは「稼ぐため。」という結論に留めておきます。笑
こういう哲学的な議論が好きな人は是非一度話を聞かせてください!笑)


稼ぐため。
”お金”を得るため。


では、なぜお金が必要なのか。

この答えこそ、「”欲望”と”夢”」です。


「○○が欲しい。」
「△△に住みたい。」
「××になりたい。」


価値観の違いは人それぞれ異なりますが、社会に所属し消費者であるすべての人間において”欲望”と”夢”を満たすために”お金”は必要不可欠です。

大切な人と健康に暮らせればそれだけで十分なはずなんだけど、欲を言えば旅行に行きたいし、欲を言えば東京ディズニーランドに行きたいし、欲を言えばミラコスタに泊まりたい。その次はカリフォルニアディズニーランド!!🇺🇸🗽

こうやって、人の欲望や夢は尽きることを知らず、この欲望や夢を実現させるサイクルこそが、「お金持ちになりたい。」という大きな欲求の正体ではないかと考えます。


先ほどの話に戻ると、学生有利な売り手市場の中で悪戦苦闘しながら雇用を生み出している企業も”人”が経営しています。
もちろん、経営者も学生と同じように”欲望”や”夢”を持って生きています。

ですので、経営者も雇用者も立場は違えど、自身の欲望を満たすために限られた流通量のお金を取り合っている。
これが資本主義です。


パレートの法則


その中で1つ、この世界の不変の法則を紹介します。

パレートの法則(2:8の法則)
=「世の中の2割の人に、富の8割が集中している。」という意味。

怪しい陰謀論を唱えてる訳ではありません。
実際に日本社会もこの法則に従って、富の分配が行われていることが下の分布からも分かると思います。

総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)」2023年データより引用


超簡単にいうと、
2割のお金持ちにお金が偏っている。
ただそれだけです。



「就活頑張って大手に内定するぞ!」
「来春から社会人頑張るぞ!」
「会社で成り上がっていくぞ!」
「そして、2割の人間になってやる!!!」

と2025年に向けてスイッチが入ったところで、
もう1つ。


「剰余価値がネクタイを締めて歩いている。」


この言葉は今年初め、2024年1月1日にお亡くなりになられた経済評論家・山崎元さんがマルクス経済学から引用した言葉で、就活シーズンの大学生を比喩した表現です。

この言葉の意味を私なりに簡単にまとめると、
「みんなと同じで良い。」という思考を持ち、取り替え可能な似たような人たちが、自身の労働を企業から安く買い取られることで資本主義が成り立っている。
ということ。

入社式の様子

分かりにくいとは思いますが、どうしても伝えたいので図を作りました。

資本主義における労働者の構図

資本主義社会において、
「安く仕入れて、高く売る。」
この原則は不変的です。

労働力もその1つの例であり、企業は人(労働力)を”商品”として安く仕入れ、費用対効果を生み出して利益を得る。

この構図はたとえ人的資本であっても本質的に変わりがありません。


ここで抑えるべきポイントは、
剰余価値は人間の労働力からしか生まれない。
ということ。

学生に身近な例を挙げると、アルバイトです。
飲食店でのアルバイトで考えてみましょう。
基本的に時給計算なので、あなたが頑張ろうとサボろうと貰えるお給料は変わりません。
しかしあなたはお店の売上増加のためにテキパキと作業をこなし、回転率を上げ、会社の売上に貢献する。

これこそが、剰余価値。
企業の利益の源です。

これは、人間の労働力にしかできない価値です。
(客の回転率を上げるため、店のガスコンロに突然自我が芽生え、通常5分かかる商品を2分で調理してくれた。ピークタイムだと感じたビールサーバーが明らかにいつもよりも速いスピードでジョッキにビールを注入してくれた。こんな異世界のような経験があれば話は別ですが、、)

労働者は気づくことなく、自身の労働力を安く売っている。
そこから生まれる剰余価値こそが利益となる。

「我々の労働力を安く買いやがって!」
「私たちを搾取するな!」

こういった意見もあると思いますし、感じた人もいると思います。
半分正解で、半分不正解。
なぜなら、リスクの大きさがあまりにも違うからです。

リスク(あらゆる対策でヘッジ可能)を背負うものが大きい人が取り分を多く貰っている。労働者とは違って、その企業や組織において取り替え不可能な存在であるから対等に利潤分配が行える。ただそれだけのことです。


なんとなく、先ほどのパレートの法則がなぜ成り立つのかが見えてきたのではないでしょうか。
8割の富を独占する2割の人が、資本家や経営者である理由がここに詰まっています。

また、最初の話に戻ると、
新卒採用単価が上昇している理由として、企業がHR(人的資本)領域への理解度、重要性が浸透してきていると述べた理由も分かるかと思います。
人間の労働力すなわち人への投資こそが、会社の利益を生む商品であるからです。

めーーちゃくちゃ嫌な言い方をすると、
「社会を知らない大学生を、初期投資こそ少々高値だけど買い取って搾取しよう。新卒採用の子の仕事へのモチベーションを入社前から高めて、剰余価値をたくさん生み出すことで自分たちを潤そう。」
こんな感じでしょうか。
(企業批判とかでは全くないですよ!実際私も就活してるので!)


伝えたいことをまとめて終わります。


「取り替え可能な労働者から脱出せよ。」
「”欲望”や”夢”があるのなら、リスクを恐れるな。」


これに尽きます。

物価の上昇に対して、上がらない賃金。家計は圧迫され、より一層経済格差が広がる見込みである先進国日本。加えて少子高齢化による年金問題。我々の子ども世代に影響する体験格差。など。

広い視野で見ても、やはり”お金”への問題は切り離せないからこそ、まずはこの世界の構造、資本主義を正しく理解すること。


20代を決して無駄にせず、会社に依存しないこと。取り替え可能な雇用者から脱出する。そのために必要で適度なリスクであれば恐れることなく挑戦しよう。その挑戦が必ずあなたの”欲望”や”夢”を叶えるための”お金”に変わると信じて!


私は2025年も挑戦を続けます。


今年以上に大きな夢を描いて大きな成長をする。
場合によっては恥をかくかもしれないし、思い通りにいかないことの方が遥かに多いかもしれない。
それでももがいて、なんとか形にする。
そんな1年にします。

幸いなことに、本当に素敵な友達・仲間と出会うことができたので、共に高め合い、辛い時は頼って、辛そうな時は寄り添って、1年を乗り越えていきたいと思ってます。
こんな長文を読んでくれたあなたこそ、その1人です。

2025年もどうぞよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください!



それでは。



蔵元勇翔


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