安定を捨てるのは怖いけど、やりたいことも捨てられないジレンマ。
10月に33歳を迎え、新たな中間目標を決めた。
35歳までに独立して、会社にも家族にも頼らない生き方ができるようになること。
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先日「まだ結婚できない男」の最終回で、阿部寛さん演じる桑野が家族で外食しているシーンで出たセリフが気になった。
大学生の姪・ゆみはアメリカで経済の勉強をしたいと留学予定。
おばあちゃんに「ゆみは留学して何になりたいの?」と聞かれ、「私は自分の力でお金を稼げるようになりたい」と言う。
それに対してゆみの両親(桑野の妹夫婦)は「じゃあ医者と結婚して病院を継げば、金の心配なんてしなくていいじゃないか」「そうよ、わざわざ苦労しなくてもねぇ」と言う。
そんな両親の一言についてゆみは、呆れた様子で「あのさ、なんで私が結婚する前提で話してるの?女性を好きになるかもしれないでしょ?」と返していた。
とても短いやり取りだったけど、両親が考える娘の幸せと、娘が見ている今の世の中が鮮明に現れていたシーンだと思った。
そして、ゆみの考えに激しく同意した私である。
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色んな理由で4年ほど前から実家暮らしの身である私だが、会社までの通勤時間の長さに嫌気がさして一人暮らしをしようとずっと物件を探していた。
しかし、そんな矢先に私が今いる部署がなくなるかもしれないという話が浮かび(実際に社員さんはどんどん異動していて、去年から新卒生もウチには入ってこなくなった)、そうなると派遣社員の私はそう遠くない将来に切られるのだろうと思ったのと、この前の台風で下見に行ったエリアがことごとく水没していたのをきっかけに、わざわざ今の会社の近くに引っ越す必要性を感じなくなり、計画を一旦白紙に戻した。
その話を両親にしたところ、「じゃあ今の会社を辞めて近場で新しい仕事を見つければ、わざわざ一人暮らしなんてしなくても済むね」「その方が余計な苦労もしなくていいじゃないか」と言われたのだ。
ご想像に難しくない、このような両親の元に生まれた私は完全なる温室育ちの豆腐メンタル。おまけに今勤めている会社も、業務以外はゆるっゆるで人間関係も付かず離れずの丁度いい距離感で居心地が良く、37度くらいのぬるま湯ときた。
そんな環境で丸6年も過ごしてきた私が独立を目指すというのは、思った以上に怖いものなのだ。
今の会社にいられなくなるだけなら、派遣会社に新しい仕事を紹介してもらえばいいだけの話。
でも、私がやりたいことは会社員のままでも実家暮らしのままでもできないものだった。
だから、両方手放すしかない。
シンプルだけど、何度も何度も考え直したし決めては不安になる決めては不安になるを無限ループした。
絶対安心の城を出るだけでなく、社保と有休と快適な人間関係を捨て、自力でお金を稼いで生きていく。
正直今でも自分の決断に100%迷いはないとは言えないし、いざ一歩を踏み出す瞬間がくるのが怖い。
でも、私はゆみと同じように結婚を前提として自分の人生を考えていないので、これからの時代を自分の力で生きていく術が欲しいのだと思う。(仮に結婚をしたとしても、配偶者の収入がずっと入ってくるという保証はどこにもないわけだし)
会社員しか経験してこなかったから、それがなくなるのは未知の世界過ぎてほんとに怖いんだけどね…。
同じ日本の中でこんな怖い怖い言ってるのに、ゆみは一人でアメリカに行くんだもん、凄いよなぁ。
しかしね、人間には良くも悪くも順応するという力があるようだよ。
思い切って飛び込んでみたら、何だかんだ泳げるようになれるかな。