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【詩】寂寞(せきばく)

アルコールでしか埋まらない、他人との距離を測るも

私はさほど興味もなく、自分にすらも情は湧かない。


「深夜0時の散歩道 どこかの国の陽気な物語」

そんなものとはかけ離れて、

現実との狭間で嘆く日々を、終わらせたいと願うばかり。


大それたことを描くだけで、私の体は動かない。

いっそ呼吸さえもできず、その全てを壊すことができれば。


灯りのついたビル街を眺め、己の未熟さを知る。

比較する脳すらも恨めしい。

まったく都合の良い人間だ。


これで逃避ができるのかと、

自ら首に手をかけ、嬉々として力を込めた。


関わった人全てに多大なる愛を。

最後まで軽薄な望みと共に消え去る。

この世にちっぽけな、悲しみを残すと知らずに。

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