見出し画像

『障害のある青年たちとつくる「学びの場」 素敵な人生を歩んでいくために』を読んで

『障害のある青年たちとつくる「学びの場」 素敵な人生を歩んでいくために』
伊藤修毅=監修
NPO法人大阪障害者センター総合実践研究所 青年支援プロジェクトチーム =編著

を読んだ感想を書いていきたいと思います。

数週間前に読み想起するためにも書きます。


皆さんは、

「当たり前のように大学へ行く選択肢がありますか?ありましたか?」

内閣府のH29調査によると

https://www.pref.kanagawa.jp/documents/37329/7.pdf

高等学校卒業後の進学率は

専修学校を含むと70%超え
大学、短期大学では、50%を超えているみたいです。


では、半数の人が、高等学校卒業後の「学びのために」進学できている状況ですが、障害のある人はどうでしょうか?

当書では、
特別支援学校 高等部(本科)卒業者の進学率が示してありました。(2017年3月卒業)

5障害(知的障害、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、病弱)の合計で、1.86%

うち知的障害は、0.36%

という結果のようです。


障害のある人に対する学びの場が少なく高等部卒業後は施設入所や働くことが「当たり前」であるかのように存在し、

「就職」=「最高のゴール」

と錯覚してしまいそうな現状です。


学びの速度がゆっくりな知的障害のある方が十分に学ぶことができない状況で就職するとどうなるでしょうか??

「会社に合わずリタイヤ」
「周囲に自己を伝えることができず、困難を乗り越えられない」
「自身を責めてしまい、適応障害を引き起こす」
など様々なことが考えられそうです。


高等部の中で、就職に向けた作業学習を行っても、会社では学校でやったこととの違いが出てきます。

そこでパニックになってしまう人も少なくないでしょう。


障害のある人が
自立(自律)をするためにも、個々にあった社会との関わり方を見つけ、丁寧な学びが必要になります。

※当書で「自立」と「自律」について詳しく書かれています。


知的障害のある子どもたちの卒業後の学びの場として福祉型専攻科の実践を当書で挙げられており、社会や学びのあり方を考えるきっかけになりました。

卒業後の学びが、選択肢として開かれたいる社会になるのであれば、障害のある人の選択肢としても存在する必要があります。


卒業後の学びは、社会の中で障害のある人とない人が認め合いながら、生活するためにも必要だと改めて感じました。

皆さんぜひ読んで見てください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!