自分を失ったふたり、そしてわたし
ドラマ「凪のお暇」は、飽き性で、テレビも上京を境に全く見なくなったわたしが、唯一欠かさず #TVer (見逃し配信アプリ)で追っている今期のドラマである。(テレビじゃないんかい)
最初はマンガとの違いにあそこが違う、ここが違うとブー垂れていたが、次第にマンガとは違う面白さを感じるようになり、今ではドラマの登場人物たち全員が愛おしくてたまらない。どハマりしている。
9/6放送分の凪のお暇8話は、昨日の晩に見た。
7話は個人的にはあまり好きではなかった。1〜6話が原作をもとに作られており、スーパー面白かった分、連載中である原作の先の段階へと、初めて駒を進めた7話が、進化を遂げ続けた1〜6話の面白さに勝てなかったのを見て、ヒヤヒヤしながら見守った8話であった。
8話は、とても良かった。
慎二と凪がお互いに本性を見せ合い、初めて、本当の結びつきを得る回であった。
慎二は、周りに気を遣いすぎる、空気を読みすぎる凪が好きであった。
凪には、恋愛感情はなく、慎二と付き合っていたのは、立ち回りがきき、リズミカルに仕事も、人間関係もこなす慎二という強い切り札を持っていたいがためだった。
しかし、8話で垣間見えた、2人の共通点。
異なってはいるが、似た家庭環境、毒親の存在。
幼い頃から親を喜ばせるため、空気を読んで生きてきたのが、凪と慎二だった。
空気を読んで、演じ続け、
いつしか自分を失った。
自分を取り戻す?
そんな簡単なことではないのだ。
自分が、形成されてこなかったのだから。
取り戻そうにも、取り戻せる自分は、ふたりの中には存在しない。
でも、自分は作れる。
これから生み出せる。
成人してからでも、遅くはないと思うのだ。
発達段階説というものがある。
基本的には、アイデンティティは青年期で形成される(はずだ。)。
とうに青年期の段階を終えたふたり。
しかし、人生まだ先は長い。
これから新しい自分に出会うことも多いだろう。
毒親に、家庭環境に縛られ続け、失った自分の芯を、これから生きることで、今の自分が救いだせばいい。
そんなことを考えさせてくれた、凪のお暇8話だった。
おススメです。
私もかく言う自分がない人間だ。
自分を使い分けているつもりはないが、友達に見せる顔、大人に見せる顔、家族に見せる顔、すべて違う。
今の大学に編入してから、それについては、より感じるようになった。
大学に入って、色々な人と関わることが増えた。
自分と関わってくれる色々な人が持つ自分への印象は、とても参考になる。勉強になる。
人は一人で生きられないわけではないが、主観だけ持って生きるよりも、人と生きた方が楽しいだろうと思う。
凪のお暇、最新刊の6巻は、三日後の9/13発売だ。
皆さま、ぜひに。
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