2005年から2020年までのプロ野球12球団の成績を比較する(2)
前回に続いて、プロ野球12球団の直近15年間のシーズン成績を調査、比較してみようと思います。各種データは日本野球機構(NPB)の情報を参考にしています。(日本野球機構(NPB)web site : https://npb.jp )
レーダーチャートは2005年から2020年までの平均値、折れ線グラフの2011年と2012年は加藤球(統一球問題)、2020年は試合数減のため、指標によっては数字が著しく変化しています。
1.打率・安打・本塁打
打撃指標はパ・リーグでは2008年のライオンズ、2017年〜2019年のライオンズとホークスがずば抜けています。本塁打数の推移はホークスは2015年に本拠地にホームランテラスの設置、マリーンズは2019年にホームランラグーンの設置もあり増加基調にありましたが、2019年は減少しています。(2020年は試合数減による減少)。セ・リーグでも2007年〜2010年の読売、2010年のタイガース、2016年〜2018年のカープが上位となっており、リーグ成績と関係しているのがわかります。
2.打点・盗塁・三振
ちなみに2014年〜2015年のライオンズの三振数の多さは中村剛也選手の172三振を筆頭に2年間で8選手が100三振以上という結果によるもので、2010年〜2012年のホークスの盗塁数の多さは川崎宗則選手、本多雄一選手によるものです。
3.長打率・出塁率・OPS
これらの指標も打率・安打・本塁打と同じような傾向にありますが、イーグルスがここ数年の補強の成果でしょうか、上昇基調にあるのがわかります。
4.IsoP・HR%・K%
打撃指標全般を見てみると、ライオンズ、ホークスは2008年、2018年、2019年の突出ぶりが際立っているのとその反動で下落していますが、それでも他チームより優位になってますので、いかにその3年の数字が凄かったかがわかります。
5.防御率・被安打・被本塁打
投手指標も同様に比較してみましたが、ホークス、タイガーズ、読売は指標数字も良く、安定しているのがわかります。ベイスターズ、スワローズは指標数字の悪さが目立ちます。また、ホークスの被本塁打数は2015年に本拠地にホームランテラスが設置されたこともあり増加基調にありましたが、2019年は減少しています。(2020年は試合数減による減少)
6.奪三振・自責点・四球
これらの指標も投手陣の充実、安定ぶりを反映していますが、ホークスの2009年〜2010年の奪三振の多さは杉内俊哉投手、和田毅投手によるものです。タイガースも能見篤史投手、メッセンジャー投手、藤川球児投手らによるものです。
7.FIP・K/9・BB/9
ここ数年のライオンズ、スワローズのFIPは防御率同様に他チームと比べて高止まりになっているため、投手陣、特に先発陣の整備が必要と思います。セ・リーグのFIPはチーム間の差が大きいことも特徴です。なぜかパ・リーグのBB/9が悪化しているチームが多いのは不思議です。
8.HR/9・H/9・LOB
セ・リーグのHR/9はパ・リーグと比べてチームによる差が大きいのは、投手力に加えてパークファクターによる影響も大きいのでしょうか。また、ホークスのH/9の安定ぶりとHR/9の上昇を比べるとパークファクターの影響は打者にも投手にも大きいということが改めてわかります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回は2005年〜2020年の打者の個人成績を比較してみたいと思います。
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