2020年プロ野球12球団の成績比較
2020年のシーズンも終了しましたが、日本シリーズの結果がまさかの8タテということもあり、パ・リーグとセ・リーグの格差問題が巷間で話題となっています。いうほど差があるのか数字だけで単純比較してみました。数字に現れない野球の質の違いまでは明らかに出来ませんが、各チームの傾向くらいは掴めるのでないでしょうか。
1.勝率による順位比較
順当な結果ですが、パ・リーグはホークスの独走もあり、2位以下のチームの勝率が、セ・リーグ上位チームと比べて劣っています。(表中の勝差はリーグ内の上位チームとの勝差)
2.打撃指標による順位比較
主な打撃指標だけですが、ホークスと讀賣以外では、パ・リーグはイーグルス、セ・リーグはDeNAが上位に来ています。しかし、両チームともリーグ内での順位は共に4位であり、打撃だけでは上位進出は厳しいことがわかります。下位に沈んでいるドラゴンズ、バファローズですが、打率は中位にいますが、故障者の発生で長打力、得点力が不足していたのでしょう。来年に期待です。
3.投手指標による順位比較
こちらも主な投手指標のみですが、ホークスが圧倒している中で、タイガースが上位に顔を出しています。先発、中継ぎ、クローザーの選手が揃って来たのでしょう。下位に沈んでいるスワローズ、ライオンズは来年に向けてはQSができる先発投手の充実が最優先課題です。
下記の表はリーグ順位と打撃成績、投手成績で上位と下位の3位以内のカウント結果です。明らかな相関関係は分かりませんが、リーグ上位になるためには投手力の充実は必須、打撃はリーグ平均程度の成績が必要のようです。
4.レーダーチャートによる12球団の指標比較(打撃指標)
まずは打撃指標からです。
ここまでではパ・リーグとセ・リーグの違いより、マリーンズ、ドラゴンズの凹みが目立ちます。
セ・リーグの盗塁数はチームによって極端な差があります。これは意外でした。
故意四球はパ・リーグとセ・リーグで差がありますが、DH制度の有無による打線の充実度合いの違いから敬遠策の効果が薄れて来ているのか、それともたまたまケースが少なかったのか、パ・リーグの投手が勝負したがるのでしょうか。
ホークスの併殺打の少なさが目立ちます。作戦面によるものか、ゴロ打球が少ないのか、打者走者の脚の速さによるものか、他チームとは明らかにレベルが違います。
5.レーダーチャートによる12球団の指標比較(投手指標)
次は投手指標です。
ホークスが頭一つ抜けているような結果ですが、タイガース、讀賣もいい成績を残しています。
ホークスの四球の多さは今シーズンを通しての悪い部分でもありましたが、奪三振の多さも特筆すべき点です。DeNAの故意四球の多さはどうしたんでしょうか。確かに防御率、失点、自責点はホークス、タイガース、讀賣に次ぐ結果となっており、効果はあったのかもしれません。
全体的にホークス、タイガース、讀賣の成績が良いのが分かりますが、この結果だけではパ・リーグとセ・リーグの優劣までは説明できません。リーグ内他球団との相互の関係性、選手の質、DH制度の有無、ドラフト戦略・結果等による要素が絡み合って、例年の交流戦、日本シリーズの結果となったのでしょう。
次回は両リーグの選手を比較して行きたいと思います。
ここまでお読みいただき有り難うございました。
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