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「パートナーサクセス ≠ 代理店販売」のマインドで衝撃の引継ぎ挨拶から経営会議同席に至るまで

はじめに

はじめまして、AI inside の黒川 (@9ur0kawa) と申します。

これまでのアドベントカレンダーで、パートナーサクセス諸先輩方が非常に勉強になる記事を書かれていたので、若干ネタに困っていますが、パートナービジネスにおける現場感を出来るだけ生々しくお伝えしたいと思います。

先日、弊社パートナー様との定例会で「この前のインタビュー記事読んだよ」というお言葉をいただいていることもあり、パートナー様の視線を感じながら執筆します...

この記事は「パートナーセールス Advent Calendar 2022」の12月22日にエントリーしています。

「パートナーサクセス=代理店販売」に捉われない本質的価値の提供

まず、AI inside のパートナーサクセスについてご紹介いたします。

一言で表すと「パートナー様との事業開発」を目指しています。
必ずしも「パートナーセールス=代理店販売(再販やOEM)」というわけではございません。

AI-OCRでデジタルデータ化する「DX Suite」の再販・OEMのみならず、ノーコードでAIモデル開発・運用が可能な「Learning Center」やAI・インテリジェンスAPI群「Developer’s API」を用いてパートナー様自身のビジネスにAIを組み込んでいただくなど、既存事業の高付加価値化や新規事業開発の支援をしています。

パートナー様がAIを活用した新たな取り組みを行う際の「AI導入における意思決定の補助」が私たちが提供する本質的価値と捉えています。

引継ぎ挨拶で衝撃の「御社商材の取扱をやめようと考えていました」

▍『パートナーグロース』という考え方が生まれた背景

私がシニアマネージャーに就任した2022年4月に、パートナー担当者の変更があり、前任者から引継ぎを受けました。引継ぎご挨拶のため、弊社取締役と執行役員以下複数名で、パートナー様へ訪問したところ、統括本部長様からこんなお言葉をいただきました。

「御社商材の取扱をやめようと考えていました」

あまりに衝撃すぎて、その後の会議内容の記憶は飛びかけましたが、その理由を伺う中で、そのパートナー様のビジネスにとって弊社はあくまでも「一商材」をご提供しているだけに留まり、本当の意味でパートナービジネスが出来ていないことを痛感しました。

それと同時に、他のパートナー様も同様に思っていらっしゃるかもしれないという示唆を得ることが出来たので、統括部長様には感謝の気持ちでいっぱいです。

この出来事に加えて、弊社のパートナーセールス体制の変更も重なり、パートナー様に対して「効率性を求めた画一的な対応」を廃止し、弊社の複数部署が横断的にパートナー様としっかりと向き合う方針へ舵を切りました。

そんな背景があり、パートナー様への価値提供を模索し続けた結果、行き着いた先が『パートナーグロース』という弊社独自の考え方です。

詳しくは私の上司が語っているので、こちらの記事をご覧ください!

戦略・施策の前に「パートナー様の理解」

▍「数ある商材の中で、なぜ弊社商材を取り扱っていただけるのか?」を問い続ける

言わずもがな、パートナー様は数十、数百と商材を取り揃えていらっしゃいます。そんな中で、なぜ自社商材をわざわざパートナー様が取り扱っていただけるのか?という問いは非常に大切だと考えます。

「パートナー様の先にいるお客様からの要望が多いから」「他商材のフック商材となるから」「パートナー様の本業商材における解約率防止に寄与するから」など、パートナー様によって解は異なりますし、もっと言うと、パートナー様の現場営業と経営層のそれぞれの立場で解は変わることも多々あるかと思います。

この問いを考えずに「あれやりましょう、これやりましょう」では、自社本位の戦略・施策に留まり、パートナー様にとって納得感がないため、実行フェーズで破綻します。(私もそういった経験をたくさんしてきました...)

▍一次情報 イズ キング

パートナー様を理解するために、会社沿革・組織体制・経営課題・事業ポートフォリオ・現場営業が注力している商材など、様々な情報を捉える必要があります。

中期経営計画や決算資料、統合報告書といったWEBから得られることも多いですが、実際にパートナー様の生の声を聞くことは大切であり、最も価値があると考えます。

「パートナー様が今何に困っているのか?」をリアルタイムで把握し、課題解決をする。文字にしてみるとシンプルですが、実行するのは意外と難しいと感じています。

弊社はそれをパートナー様の担当者一人に任せるのではなく、組織的に動いているため、タイムリーに現場と経営層の両方の課題感を把握することが出来ています。

個人的には、複数部署横断でプロジェクトチーム的に動けるので、とてもやりやすいです。これを一人でやれと言われたら、絶対無理です。笑

パートナービジネスあるあるですが、パートナー様情報の属人化が課題になっているケースをよく聞きますが、弊社もかつてはそうでした。

今ではmiroを使いながら、情報を集約しています。他メンバーもmiroを見るだけで、パートナー様の最新状況を把握し、提案に活かすことが出来ます。

モザイク99%

商材提供から事業開発支援の関係性へ

▍「パートナー様にとって、かけがえのない存在になれているか?」を問い続ける

「数ある商材の中で、なぜ弊社商材を取り扱っていただけるのか?」という問いを考える重要性について上述しましたが、さらにその先があると考えています。

「パートナー様にとって、かけがえのない存在になれているか?」という問いです。つまり、自社商材だけではなく、自社そのものがパートナー様にとってどれだけ重要な存在になれるかです。

例えば、私たちは商材だけではなく、マーケティング・営業・カスタマーサクセス・PRにおいて体系立てたナレッジをプログラムとしてご提供しています。これは弊社商材に限らず、DX商材に転用可能なナレッジとなっているため、DX商材を取り扱うパートナー様にとっては汎用的に応用がききます。

他にも、パートナー様と共にAIを組み込んだ新規事業開発を行う際には、事業シーズの洗い出し・PoC支援・サービス開発支援を一気通貫でご支援する「AI Growth Program」もご用意しているので、パートナー様にプログラムを受けていただきながら、DX人材育成と合わせて新規事業開発に取り組んでいます。

こういった取り組みをしていると、「最近、AI関連でXXの分野で新規事業を考えてくれって本部長に言われたんだけど、何かいいアイディアある?」といったAIにまつわる新規事業の相談が少しずつ増えてきます。

まだまだ道半ばですが、「AI・新規事業系はとりあえずAI insideに相談してみよう」となるような状態を目指す中で、その兆しは見えつつあります。

また、商材提供から事業開発支援の関係性になればなるほど、弊社と横に並ぶ企業様がツールベンダーから戦略コンサルティング会社になりつつあることを最近感じています。

▍取引停止寸前から一転、経営会議同席のお声掛け

半年前にあの衝撃のお言葉をいただいた統括本部長様から、先日「弊社の経営会議に出席してくれないか?」というお言葉をいただきました。

そのパートナー様にとって、共にビジネスを作るに値する会社として弊社を認めていただいた瞬間だったように感じました。

ようやくスタート地点に立つことが出来たので、パートナー様の期待に応えられるように頑張りたいと思います。

あとがき

▍2021年12月22日 (水)  9:00~9:30 「WEB_1on1_黒川」

ちょうど一年前の今日、Googleカレンダーを遡ってみると、上司と1年を振り返る1on1をしていました。

当時は、パートナーセールスの部署へ異動して1年目で、右も左も分からない状態でした。上司からのいくつかのフィードバックの中に「今年、黒川さんがパートナー様に提供した価値は?」という質問がありました。その質問にはっきりと答えられず、自分の力不足に悔しい思いをしました。

▍2022年12月22日 (木)   9:00~9:30 「WEB_1on1_黒川」

今年も上司と1年を振り返る1on1をセットしました。

昨年答えられなかった質問には少しだけ答えられそうな気がしていますが、今年一年の活動に対して、この記事をもって、上司からレビューをもらおうと思います。

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