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【くすり屋読書#1】旬を食べる 和食薬膳のすすめ/武鈴子著

養生研究家『くすしのさっさ』です。

皆さん、健康に関しての学びは

YouTube?
本?
テレビ?

何でされているでしょうか。

【くすり屋読書】と題しまして、
医療従事者の目線から
さまざまな健康本を読んで、
感じたことをお伝えするnoteです。

東洋医学が大好きですが、
そこに偏らず、
色々な本から
著者の考えに迫ります。

『健康を考えるきっかけ』
『不調、お悩みを打開するヒント』

がきっと得られる内容です。


それでは記念すべき第一回は、

ぼくの発信の9割はこの先生の言葉!!
そう言える武鈴子先生の一冊。

『旬を食べる 和食薬膳のすすめ』

くすりに頼らず
健康にイキイキ過ごしたい方に

間違いなく
必ず読んでほしい本です。

著者:武 鈴子
出版社:家の光協会
発売日:2006/12/21

内容:日本の伝統的な和食は、そもそも多品目をバランスよく摂取できる、すばらしい食事なのです。「一日の栄養所要量を満たしているか」「一日三〇品目摂れているか」などとあえて意識しなくても、日本人にふさわしい食べ物がふさわしい形で、過不足なく取り入れられるように、長い歴史のなかで培われ、受け継がれてきたのです。まるでパズルをとくように、和食と薬膳の伝統の知恵がわかる本。

著者紹介:武 鈴子
1937年、鹿児島県生まれ。65~85年まで柳澤成人病研究所に勤務し、成人病と食生活の研究と指導に従事する。この経験から「食は薬なり」を実感し、食養の研究を始める。86年に薬膳研究のために訪中。四川省成都にて薬膳師・孫蓉燦氏に師事し、薬膳理論、料理技術を学ぶ。併行して東洋医学を日中医薬研究会会長・渡辺武博士に師事。日本の気候風土に合った薬膳理論を学ぶ。現在、東京薬膳研究所代表。食養研究家として講演、薬膳料理教室運営、健康食品開発などに携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



一汁三菜って知ってます?

本書に書かれている
日本の伝統食
『一汁三菜』の
持つパワー

一汁三菜
ひとつの汁物
主菜がひとつ
副菜がふたつ

◉ごはん、みそ汁、焼き魚、野菜の煮物、酢の物か青菜のおひたし
 これに漬物、季節の果物、日本茶が添えられる

うん。
これはテッパンのTHE 和食。
美味しそうです。

現代では
パンにコーヒー、目玉焼き、ヨーグルト
といった感じでしょうか。
THE 洋食。

あなたの朝食は
いかがでしたか。

特に朝食は
「 習慣化」しやすいので、
カラダへの影響が
大きいですから。
しっかり学びたいです。



理想の食文化

著者は
和食こそがまさに

東洋医薬学の基本概念
「陰陽五行理論」を受け継ぐ

理想の食文化であると言っています。

薬膳の視点から見ても
理想的だと。


カラダは当然
食べたものでできています。

健康のために
あれはダメ
これはダメと

ダメダメ話が
あふれていますが、

本書では
「なぜ、この食べ合わせが良いのか」
「なぜ、この味がカラダに良くないのか」

をなじみのある
昭和の朝ご飯を思い出すような

例をふんだんに
レシピまで紹介してくれています。

崇高な理想論ではなく、
なつかしい、
すぐに試せる身近さなのが
良い感じです。



漢方の専門家としての目線

そして、著者の武鈴子先生は
漢方家としての目線でも
食と健康について
書かれています。

個人的には
漢方に興味がある方に

その見立て方の基本も
5つの味(五味)と
影響を受ける臓腑とを絡めて

わかりやすく解説されているので
特におすすめです。

五味
陰陽五行理論を適用すると
味は5つに分類される
酸・苦・甘・辛・鹹(かん=天然の塩辛み)


また、季節とともに
移り変わる
私たちのカラダ。

季節に合わせた養生訓を
1章ごとに
伝えてくれているので、
その季節の部分だけ読んでも
とても役に立ちます。



目次

1章 和食は薬膳そのもの
2章 春の養生訓
3章 夏の養生訓
4章 土用の養生訓
5章 秋の養生訓
6章 冬の養生訓
7章 四季の一汁三菜



感想

養生は「生命を養う」と書きますが
最重要な養生法のひとつが「食養生」です。

どんなにすぐれた漢方薬を飲んでも
普段口に入れる食事が
添加物ばかりだったり、
季節を無視した食材だったり、
味に偏った偏食だったりして

胃腸を良い状態に
できていなかったら
効くものも効果半減です。

特に家庭の食医である
奥さま達に
薬膳にもつながる
入門書であり、
長く使える
バイブルとして

ご家族の健康に
役立てていただけると
実感しています。

食医
かつて中国にいた皇帝の健康を
毎日の食事で管理する医師のこと
もっとも位の高い存在



レビュー紹介(Amazonサイトより)

一家に一冊
最初に図書館で借りて、返却してはまた借りて、を繰り返してた本。
季節ごとの体調の変化、レシピが分かりやすい。
購入してよかった!
季節の変わり目に
季節の変わり目に読み、これから来る季節への対応に役立てています。
出産を機に自然体な暮らしを見直し始め可能な限り実行をしていることもあり、この本に書かれている通りに体が変化をしていることを感じ、対応ができ、心地よく暮らしています。
漢方や食材に興味のある人に
 東洋医薬学をベースとした日本食の本。陰陽五行理論の解説と季節ごとの養生訓が主な内容となっている。

 季節の「旬の食材」と「食養生レシピ」が秀逸。季節感を感じにくい現代にぜひ読んで、日頃の食生活に活かしたいものだ。

@012

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