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春の歌

3月も中旬になった。

3033の住む北の大地にも少しずつ、確実に春が近づいてきているように感じる。



3033は社会的イップスに陥っている。

でもこの春、その暗く深くただ落ちるだけだと思っていた穴の壁に手をかけた。


休職していた会社を辞め、自分がやりたいことを探すことにした。



新しく部屋も借りた。

新しい出会いと、別れがあった。

新しい趣味もできた。


要らないものは売ったり捨てたりした。

欲しかったものは貰った。



3年前、毎日スピッツの春の歌を聴いて通勤した。


今でも思い出す。

就職したこと、

同居人ができたこと、

友達に会いに東京まで行ったこと、

うつで働けなくなったこと、

世界が変わるような出来事が起こったこと、

同居人がいなくなったこと、

新しい友達に出会えたこと、

今までにないチャンスを掴んだこと。



3033はずっと、自分の境遇を恨んでいた。


頭が悪くて行きたい大学に行けなかったこと、

家が貧乏なこと、

ネガティブな性格のこと、

気に入らない容姿のこと。


でも、そんなの考え方次第じゃないか。



3033にも確実に春が来ている。

春は季節のことだけじゃない。

あたらしい自分に生まれ変わること。



次のあたらしい自分になって、幻じゃなく歩いていく。




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