三五夜『五味六国の聞香茶会』
白月の三五夜にきく伽羅香の火の呼び醒す異国の記憶 九葉
白居易の詩句に因んで名を付けられておいでの(そうでしたよね?)風雅な三五夜さん。遠く離れた旧友を三五の月に思っているという詩句がぴったりの温かいお人柄の黒田さん。そのお人柄と新しい試みに惹かれて沢山の皆様が集われる三五夜さんは一周年を迎えられ、記念の聞香茶会がありました。三五夜さんは、奈良に新しくできた伝統を体験するサロンのようなところです。
三 五 夜 中 新 月 色
二 千 里 外 故 人 心
白居易
ちなみに、この三五というのは、三×五=十五 すなわち十五夜=満月という掛け算を使った言葉遊びなのです。古代中国にも掛け算があり、古代日本にも掛け算は伝わり。古い文献には掛け算を記したものがあるようです。白居易が冗談をいうなんて、ちょっといいですね。しみじみとした夜に冗談を交えた歌を詠む白居易。どんな人だったのでしょうか。
月の光を集めて作った様な菓子。南瓜を象ったらしいというお道具。秋の里山の様。男性陣の袴姿のキリリとしたお点前も眼福で、ご連客の皆様の優雅さにうっとりと時を過ごさせて頂きました。
御手ずから仕立てられたという御仕覆に感嘆し。一つ一つがラブリーで、とっても楽しかったです。お誘い頂きましてありがとうございました。
この日は行事や勉強会が幾つも重なっていて、それをやめて遊びに伺っていていいかしらと迷いましたが、伺ってほんとうによかった。心に残る日になりました。
帰りの空には白くてまあるい見事な月。帰宅後山本さんのコメントで十五夜だったことを思い出しました。三五夜さんの益々のご発展を楽しみに致しております。※写真は全て三五夜さんからお借りしました。https://sangoya.shop/
白月の三五夜にきく伽羅香の火の呼び醒す異国の記憶 九葉
(この記事は2019年9月16日にFacebookへ投稿したものです)