哲学をする意味~万学の祖アリストテレス⑤
昨日はアリストテレスの考える自然で終わった。人間はロゴスを有し、ポリス的動物であることが他の動物と決定的に違うってわけ。
アリストテレスの著書の一つ「形而上学」は聞いたことがあるだろうか。なんとなく哲学って感じがするかと思う。前者の形而上学であるが、これは①での分類でいうところのエピステーメーの存在論だ。形而上学いうのは世界の根本原理について探求する学問であるが早い話が「ある」ということについてじっくり問う学問だ。②の4つの原因の話もここの序論に収録されている。その後も「ある」ということを問う思索の内容が続くわけだがこれはアリストテレスの師プラトンに対する批判でもある。
プラトンと言えば「イデア」である。このイデア論に基づく世界の観方では正しく世界を捉えることはできない、とアリストテレスは考えた。プラトンの用語に「善のイデア」があるが「善い」ということは時と場合によって変わってくるため普遍的な「善い」というものはありえない。プラトンは普遍的、絶対的な「善き」ものに世界の原理を求めたがアリストテレスは客観的な自然法則や原因に世界の原理を見出そうとしたのである。続きはまた明日。
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