~あれから10年 これまでとこれから
昨日も少し触れたが、中学の「卒業研究」で東日本大震災時の鉄道の復旧について触れた。
例えば,赤字で苦しんできた第三セクター鉄道では全て賄えない多額の費用。住民・鉄道会社・国と地方自治体の3者の間のギャップ。今の鉄道会社の問題点。こういった問題から今後,鉄道会社や国と地方自治体はどう鉄道と関わっていくのか,自動車重視になっている今の日本は地球環境や経済面において本当に良いのか,を述べてきた。最後に,東日本大震災の時のような地震が再び襲ってきたらどうするべきかを述べた。
未曾有の巨大地震により様々な面において「日常」が崩され,今後どうすればいいか分からない人々もいる中で鉄道というインフラ,鉄道会社という民間会社,国と地方自治体という公の機関の3点から震災で分かった問題点,鉄道会社の問題点を述べたことが,今後の日本を考えていく上で重要だと思う。
上記の文章はその要旨の一部であるである。震災から日が浅い頃のモノなので現在とは状況が異なるが、中学生ながらよくぞ書いたと今でも思っている(優良賞貰えた)。大学の卒論なんかはたかが卒論なのにヒイヒイ言いながら書いていたからね。
それから月日がさらにたつが、割と今も似たような問題を抱えているのかもしれない。自分はあれから2度しか東北に足を運べていないので伝聞でしか語れないが、何度も被災地にボランティアとして足を運んできた友人が言うには
・着実に復興が進んだ地域がある一方、まだ道半ばな地域がある。
・東北以外で津波対策をしっかりやっている所は少ない。
・津波が来たら高台に逃げるしか助かる方法はないが、高台移転すればいいってものではない、無計画な都市計画が問題。
特に最後についてだが「取り敢えず高台に移転」という具合に無計画なケースが散見されるらしい。無計画な移転はコミュニティの分断を招く。高台移転するならするで公共交通機関の整備や住民同士の交流の場が必要だ。成功している場所だと駅にそのような場所を設けているらしい。
それからいくら高台に都市整備したり堤防を高くしても防災意識がなければそれより大きな津波が来たとき対応しきれず先の震災の繰り返しになりかねない。高台に整備だとか堤防を建てるといった自治体の対策以上に求められるのは防災教育への投資かもしれない。避難ルートの確認も日ごろ、求められてくる。
まぁ結局、最後は各人の意識次第になってくるということか。節目節目に思い出して頭の片隅にとどめておく事が重要である。
※ヘッダーの写真は着実に復興した例、女川のイルミネーション。女川駅は住民の交流の拠点になっている。
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