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気付いたらスタンドアップコメディアンになりつつある話
今、沖縄のスタンドアップコメディがアツい。「スタンドアップコメディ 沖縄」でGoogle検索すると上記の記事がヒットする。ちなみに3つめの記事は私が執筆したものです。
Google検索で「スタンドアップコメディ 沖縄」で検索すると上位5位以内に表示されます。ちなみに「スタンダップコメディ 沖縄」だと私が書いた記事はヒットしない。表記的にどっちが正しいんだろう…
スタンダップコメディとは
スタンダップ・コメディ(Stand-Up Comedy)とは、欧米で主流のコメディショーのこと。「たった一人でステージに立ち、マイク1本で笑いをとる」という極めてシンプルで自由な話芸です。
身の上話や時事ネタはもちろん、テレビなど公共の場ではタブーとされることの多い政治・経済・宗教・下ネタも遠慮なし。社会風刺や皮肉などを織り交ぜながら、ありとあらゆる事象を笑いにして斬りまくるのが基本的なスタイルです。「その視点はなかったわ!」と新たな考え方に納得させられたり、確信を突いた皮肉にニヤリとしたり。
スタンダップコメディ/スタンドアップコメディ(英:Stand-up comedy)は、コメディ(即興話芸)の一つ。スタンダップコミック(スタンドアップコミック)やコミック、スタンダップ(スタンドアップ)とも呼ばれる。マイクを片手に立ちながらしゃべることが名称の由来だが、現在は必ずしも立ったままでしゃべるとは限らない。
表記的にはスタンダップコメディが一般的っぽいので、ここからは”スタンダップ”表記に統一します。
私がスタンダップコメディに出会ったのが2024年1月のこと。ラジオ番組のゲストでお招きしたなぞかけ名人・ケーシーさんに「玉ライブ」なるものを紹介していただいたのがきっかけでした。
そこからスタンダップコメディにハマり、ライター講座のインタビュー記事の題材に選ぶほどに。(それが最初に紹介したカレー屋タケちゃんの記事です)
執筆に至った経緯などは↓のnoteに書いてますので、こちらでは割愛します。
そんなわけでインタビュー記事を書いた後も、スケジュールが合えば玉ライブには何度か足を運ぶくらいにはファンになった私。
ライブの最後に設けられる「オープンマイク」では、出演者の話を聞いた上で「自分も喋ってみたい」気持ちになったお客さんがマイクの前に立って話すわけなんですが、1月に初めて観に行ったときはオープンマイクも“聴く側”でした。
この日は当時同じ事務所に所属していたお笑い芸人の「赤丸」のネタを聞きにいくというのが目的でした。(※私が4月にサンミュージック沖縄を退所)
私もオープンマイクをやってみたいな~…なんて思ってはいたけど、自信がなく手を挙げずに帰ってしまいました。
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背中を押してくれたのは同じく赤丸氏。(今思えば2月のライブの集客だったんだろうとは思うけど笑)俺がいる日にオープンマイクデビューしてみたら!と言ってくれ、2度目の玉ライブに行き、オープンマイクに挑戦しました。
今まで自分の日常をネタにして飲み会やら仕事中の雑談やらで笑いを取っていた方ではあったけど、相手は全て「身内」。ラジオのパーソナリティをしていますが、ラジオでエピソードトークをしても目の前にお客さんがいるわけではない。横にいるのはパーソナリティ仲間か、自分でキャスティングしたゲストさん。なので自分のことをよく知らない人にネタを披露した経験は皆無でした。
初めましての人たちは笑ってくれるだろうか。不安、ドキドキ、様々な感情を抱えながら話した初のオープンマイクは、それなりに良いリアクションを得ることができました。
やってみたらハマる、スタンダップコメディ
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正直言って、スタンダップコメディめっちゃ楽しい。自分の話で知らない人がこんなに笑ってくれる、反応してくれる、共感してくれる。完全にスタンダップコメディの魅力にハマったのと同時に、「私がやりたかった事ってこれなんじゃないか」と気づかされました。
スタンダップコメディのライブでは、動画撮影は一切NG。ネタの内容も原則シェアはNGとなっています。その場に来てくれた人しか聞けないネタ。クローズドな空間で思いっきり自分の想いをぶちまけられるのが演者としても魅力なわけです。
人の想いって、必ずしも全ての人にとって「正しい」訳でないわけで。これ言ったらこの立場の人が嫌な思いするかもな、とか配慮しまくって何も言えねえ、まじでポイズン。みたいなことがSNSやメディアで発言する上で起こってる毎日。もちろんそれってすごく大事なことで、不特定多数、全世界に向けて発信する上では心得ておかないといけない。
でも、胸の奥に湧き出る感情をぶつけたい、誰かに聞いてもらいたい。共感してもらいたい。そんな想いを抱えた表現者と、昨今のコンプラがんじがらめなエンタメに飽き飽きしたお客さんが集まって、ギリギリのギリギリを攻めたネタを聞いて盛り上がる…てな感じで最初の話題に繋がるわけなんです。
一度オープンマイクに参加した人間はスタンダップの快感から抜け出せなくなります。そこからライブを見に行く度にオープンマイクに参加し、自分の近況を皆さんに聞いてもらっていました。
転機が訪れたのは4月末のこと。私とスタンダップコメディを引き合わせてくれたケーシーさんからDMが届きました。
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え・・・私が、出演者ってコト!?!?
突然のオファーに戸惑いつつも、「これはチャンスだ」と直感で感じた私は即決で出演快諾。7月から泡盛の女王の任期が始まるので、任期直前の6月28日のライブに出演することが決まりました。
私が慣れ親しんだスタンダップコメディの聖地「カレー屋タケちゃん」での開催が6月28日だったので、日程と会場を基準に出演ライブを決めさせていただいたんですが、出来上がったフライヤーを見てビックリ仰天。
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カレー屋タケちゃんの「玉ライブ」主催のオリオンリーグ玉代勢さん
玉ライブ創設メンバーのたろうさん
玉ライブ常連のギャグマシーン 1、2の大心さん
唯一無二のなぞかけ名人ケーシーさん
そしてメインはスタンダップコメディのパイオニア ぜんじろうさん
冷静に考えてハードルが高すぎる。このメンバーの中で出演者としてのスタンダップコメディデビューは、本当にしっかりとネタを作らないと大怪我するな、と悟りました…
これまでは「お客さん」の立場でオープンマイクで自分が話したいことを話していました。それが「出演者」の立場になると、来てくれたお客様を満足させないといけない、自己満足ではいけない…お金をいただく以上、責任が生まれてくるわけです。
ネタ尺が15分程度、その中で展開とオチがつけられて、社会風刺的なメッセージも入れられるようなエピソードトークを幾つかピックアップして、車の移動時間に何回もストップウォッチで時間を計りながら話してみて、ライブ当日のギリギリまでネタを考えていました。もはやマインドは芸人さん。
(とは言え、プロの芸人さんには到底及ばないので口が裂けても「芸人になるぞー」なんて言えない。お金と時間をいただいてしっかり笑わせて満足させる芸人さんは本当にリスペクトです)
そしていよいよライブ当日。いつもはお客さんとして向かうカレー屋タケちゃんまでの足取りが、少しばかり足が重いように感じる。
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いつもは1階の客席でドリンクを購入して開演を待ちますが、2階の控室(普段は客席として使用)で演者の皆さんとお話ししながら開演を待ちます。正直なところ、芸人さんと一緒に控室に入ってる時間が一番緊張したかもしれないです。こう見えて人見知りなので。
一番緊張したのは、ぜんじろうさんが来た時でしたね。「誰やねんお前」って思われてないか気になって仕方なかった。控室でもガンガンマシンガントークしてて、もうネタ始まってんのかな?というくらい面白エピソードだらけでした。
ネタ順が当日の開演5分前に決定。
①ケーシーさんのオープニングアクト
②ぜんじろうさん
③たろうさん
④喜友名ひとみ
休憩
⑤1、2の大心さん
⑥オリオンリーグ玉代勢さん
⑦ぜんじろうさん
前半のトリが私でええんか。あれよあれよとケーシーさんの謎かけで開演しました。もちろんライブは初っ端から大盛り上がり。
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ぜんじろうさんのネタは30分以上の尺だけど全く飽きることなく展開が盛り盛り。最後はなんだか感動というか、1本の映画を見終わったような感情になります。
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その後に登場のたろうさんは玉ライブの出演者達に「たろうちゃんの後はやりづらいんだよ」と言われてる方で、独特の空気感で笑いを掻っ攫います。
いよいよ喜友名の出番。ハードル上がりすぎやろ。でももう、やるしかない。
ついに演者としてのスタンダップデビュー
ネタの内容は割愛しますが、とにかくミスなくやり遂げました。これまで飲み会で話してきた渾身の持ちネタです。昨今話題になってた芸能ニュースにちょっとだけ絡めた導入でアレンジを加え、女性としての立場で伝えたいことは伝えられたかな、という感じです。
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ちゃんと笑いが取りたいポイントで笑いは起きていたと思うし、引かれるかなっていう恐怖もあったけどそんなこともなく。それもきっとスタンダップの空間だからこそなんだろうなと思いました。会場が温まりまくった状態でネタができたのもやりやすかった要因なんだと思います。順番に配慮してくれたケーシーさんにも感謝です。
そして何より一番の驚きは、ぜんじろうさんがめちゃくちゃ褒めてくれたことでした。
ネタ前とネタ後で私を見る目が変わったのが伝わり。「絶対続けた方がいいですよ」と何回も言ってくださいました。日本におけるスタンダップのトップにいらっしゃるであろう方が、「めちゃくちゃ良かったですよ」と言ってくれて。もしリップサービスだとしても嬉しいお言葉でした。
女性で本格的にスタンダップに挑戦してる人は少ないから、今がチャンスだと仰ってくれました。自分の容姿を卑下してネタにするわけではなく、女性の立場でモノを言うスタイルでスタンダップをやっている人はそこまで多くないと。
やっぱりライブのオファーが来た時に、直感で「これはチャンス」と感じたのは当たっていたみたいです。自分自身の今後の活動の方向性として、スタンダップは続けていこう、そう決意した1日となりました。
改めて、オファーしてくださったケーシーさんには感謝です。ありがとうございました。
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チャンスは続く
そうやって演者としてデビューすることができた喜友名ですが、またチャンスが巡ってきました。いつも玉ライブで受付やカレー屋タケちゃんのサポートスタッフをしているハヂチりかさん(FECオフィス)から連絡がきました。
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以前から「演者が女性だけのスタンダップ」やりたいよねって話にはなっていたものの、ついに時が来たらしい…!
ウーマンラッシュアワーの村本さんが先日沖縄にいらっしゃってライブをしたそうなんですが、その打ち上げの場で直接村本さんにライブ名称の許可をいただいたそうです。行動力すごすぎて尊敬しかない。
そんな記念すべきライブにお声かけをいただきました。もちろん即断即決でOKのお返事を送り、フライヤーが完成。7月29日に告知を解禁したらその日で満席になりました。演者の皆さんの集客力恐るべし。
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そんなわけで、スタンダップコメディアンとしての道を着々と進んでいる喜友名ですが、ウーマンマイクアワーについては早くも第二弾を検討しているとのこと。
本日第一弾の実施に向けたミーティング(という名の飲み会)があるので、日程なども決まってくるんじゃないかなと思います。正直、この勢いはものすごいチャンスだと思っているのでまずは第一弾を成功させて、今後のライブの発展に繋げていきたいですね。
人って進むべき道へ自然と導かれると思っていて、この流れもおそらく必然なんだと思う。なので流れに逆らわず、楽しみながら自分を表現していきたいなと思いながら、ネタを考えている今日この頃です。ぜんじろうさんのライブでやったネタを超えるネタ、出来るかなぁ。やるしかないな、頑張ろう。
皆さんも一度はスタンダップコメディのライブ、見にきて欲しいです。見たらハマると思いますよ、何卒!