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刺青と結婚 共通する「覚悟」という美しさについて考えた

刺青アンチも、好きな人も、ぜひ聞いてください。

刺青と結婚。この二つには「覚悟」という美しさがあると僕は思っています。

たとえば結婚。
それは「この人と一生を共にしたい」「この人以外の誰も愛さない」と心から思った時に始まるもの。未来がどうなるかわからない不確かさの中で、それでも「この人」と決断する。その覚悟は本当にかっこいいと思います。
ただ正直に言うと、僕自身、まだその覚悟を共有できるパートナーには巡り合えていません。それでも結婚には憧れがありますし、いつかその瞬間が訪れると信じています。

刺青も同じです。
刺青を入れる時、多くの人が「価値観が変わるかもしれない」「後悔するかもしれない」と思うはずです。それでもその時の自分を信じて好きなものを刻む。傷を隠したい、過去を乗り越えたい、そんな気持ちを持ちながら、それを形にする覚悟があります。

僕にとって刺青は、ただのデザインではありません。それは、その時の自分を信じた証であり、過去の傷をアイデンティティに変えてくれた特別なものです。

幼少期、僕は義理の母から虐待を受け、二の腕に火のついたタバコを押し付けられた傷がありました。それを地元では「根性焼き」と呼んでいましたが、僕にとっては誇れるものではなく、ただの心の傷でした。思春期の15歳、僕は好きな女の子の前でさえ半袖を着ることができませんでした。傷を見られたら、「虐待されている」と思われるんじゃないかと怖くて仕方なかったんです。

そんな僕を救ってくれたのが、彫師を目指していた先輩でした。先輩が傷跡を隠すようにデザインを彫ってくれたことで、僕は長袖を脱げるようになり、自分を受け入れる第一歩を踏み出しました。それ以来、刺青は僕にとって「過去を力に変える」ものとなりました。

刺青には日本ではまだ偏見があります。それも理解した上で僕は入れました。
現実は両極端で、刺青を嫌う人は嫌い続けるし、好きな人はとことん好きでいてくれる。それでいいと思っています。誰かの意見に左右されることなく、「自分がどうありたいか」を信じること。それが僕の選んだ道です。

僕は覚悟がくれる自由と美しさを知っています。刺青は、僕をネガティブな感情から解放し、自分を見失わないでいるための特別な存在です。覚悟を持って選んだものは、人生に新しい価値をもたらしてくれると信じています。

もちろん、僕にもネガティブになる時はあります。
それは、自分自身への曇りやヘイトから生まれるものでした。完璧を求めすぎたり、誰かと比べたり、持っているものが見えなくなって、持っていないものを追い求める――そんな風に外にばかり目を向けていました。

でも、自分を許し、愛してください。
完璧でないのは当たり前。誰かと違うのも当たり前です。
欲しいものや輝いて見える場所があるかもしれません。でも、それを追いかけるばかりで、自分の内側に目を向けられなくなることがあります。

刺青も覚悟。結婚も覚悟。そして生きることそのものが覚悟。
その覚悟がくれる自由や力強さを僕は信じています。どうか、あなたも自分を愛し、許し、内側の大切なものを見つけられる感覚を持てますように。

覚悟が人生に意味を与えると僕は信じています。
あなたにとっての覚悟は何ですか?

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