【読書記録】2024年6月2日〜6月8日
みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。
気がつけば6月も中旬。
角川書店の「カドブン2024」に続き、集英社の「ナツイチ2024」のウェブサイトが公開されました!
今年の購入者特典は「クリップブックマーカー」。コレはぜひゲットせねば。
ということで、ライナップから気になるタイトルをピックアップ。
📚塞王の楯/今村翔吾
📚その扉をたたく音/瀬尾まいこ
📚ブレイクニュース/薬丸岳
📚陸王/池井戸潤
📚コーリング・ユー/永原皓
📚カミサマはそういない/深緑野分
📚一ノ瀬ユウナが浮いている/乙一
📚アパレル興亡(上・下)/黒木亮
📚マチズモを削り取れ/武田砂鉄
📚よくわかる一神教/佐藤賢一
📚救命センター カンファレンス・ノート/浜辺祐一
以上11タイトル13冊。
この中ですでに購入を決めているのは最初にあげた3タイトル。
手に取ったことがない作家さんも楽しみだし、ノンフィクション系も期待大。
あとは7月1日に公開される「新潮文庫の100冊」のラインナップを待つばかり。
….ということで、今週出会った本たちをご紹介します。
【2024年6月2日〜6月8日に出会った本たち】
⚪️コロナ狂騒録
【感想】
最初の〝ブラックぺアン1988〟から数えると30年以上が経過して世代交代が進み、藤原看護師が引退、中心は〝ケルベロス…〟の頃学生だった天馬や冷泉へバトンが渡された感じ。そんな中でも現役で八面六臂の活躍をみせる白鳥や彦根はもはやモンスター級。特に今回の白鳥なんて首相に直接意見をしたりして、ここまでくるとちょっとやりすぎ感も。
今回はコロナワクチン開発とオリンピック開催についてかなりページが割かれていて、というかほとんどがそっち方面の話題でコレはもはや政治小説。
現場では看護師さんの悲痛な叫びが!
いよいよ桜宮サーガも最終章。
⚪️コロナ漂流録
【感想】
2024年5月現在刊行されている「桜宮サーガ」32タイトル読了!
コロナ編の最後は2022年で最も衝撃的な出来事「首相暗殺事件」を中心に、大阪万博の闇などにも切り込む。
東城医大パートでは、新任の中堅医師の登場に田口先生が悪戦苦闘。世代間のギャップを埋めるのも大変なのに、この洲崎医師が、病棟に「機能性表示食品」を持ち込もうとしてひと騒動。
「特定保健用食品」とか「機能性表示食品」とか、もう本当にややこしい。
一つだけ言えることは、もし本当に効果があるのなら私の体重も減ってるはず。しかし実際減るのは財布の中身だけ。
⚪️ランクA病院の愉悦
【感想】
コロナ三部作で「桜宮サーガ」シリーズ完全読破かと思ったら一冊残ってました。
別作品だと思って油断してたら、知ってる人が出るわ出るわ!
なかなか読み応えのある短編集でした。
特に第2話の〝緑剝樹の下で〟コレはなんとバチスタ手術の成功例だった外国籍の少年の話。まさかここに渡海先生が絡んでくるとは驚き。
第4話の〝被災地の空へ〟は東日本大震災直後の話で、この震災での経験が「北の将軍」を大きく成長させたという話。
ちなみに第1話には名前はないけれど多分白鳥が、第3話には別宮記者や菊間先生が。そして第5話の主人公は、なんと作家の終田千粒氏!
⚪️縁結び代官
【画像】
久しぶりの時代小説、そして久しぶりの土橋章宏さん。
実在の名代官・寺西封元の物語は、ド直球のいい物語でした。
松平定信に命じられ陸奥国白川郡塙の代官になった寺西でしたが、着任した白川の貧しさ、特に生まれた子供を間引かなくてはならないほど困窮した現状を打破すべくさまざまな手を尽くします。
子供が産まれればお祝い金を出し、仕事がなければ仕事を作り、嫁がいなければ、近隣の藩で遊女や飯盛女として働かされていた女性を呼び寄せ、子供がいない夫婦には身寄りのない子供を育てさせる。とにかく真正直な人でした。
日本の舵取りをしている人たちには、ぜひ一読していただきたいです。
⚪️いじめをやめられない大人たち
【画像】
2019年の小学校教師が同僚教師に無理やり激辛カレーを食べさせたことから発覚した教師のいじめ事件は記憶に新しい。
大人の世界でもいじめがあるんだから、そりゃぁ子供のいじめはなくならないわけだ。子供であれば「転校」という対策も取れるが、大人はなかなかそうもいかない。
いじめの何が問題かって、犯罪として立証するのが非常に困難だということ。
いじめる側もその微妙なラインを巧みに突いてくる。
「村八分」なんて言葉があるくらいだから大なり小なり昔からいじめはあったと思うのだが、やはり原因は社会全体に余裕がなくなったことなのか?
⚪️大人もときめく国語教科書の名作ガイド
【感想】
小中学校の国語の教科書に掲載されている懐かしい物語の解説書。
私の学校では「光村」の教科書を使っていたので、知らない物語もいくつかありましたがとにかく懐かしい。
あくまでも解説書であって取り上げた物語を全文掲載しているものではありません。
何よりも驚いたのは、〝わらぐつの中の神様〟が平成27年以降掲載されなくなったということ。その理由はなんと「昔ながらのステレオタイプの女性像を刷り込む物語」だから。そう最近流行りのジェンダー問題の観点ってやつです。それはそうかもしれないけれど、なんか残念というか寂しく感じるのは私だけ?
その他にも、〝大造じいさんとがん〟のガンは肩に乗るほど小さくなかったとか、〝ごんぎつね〟は新美南吉が18歳の時に書いた物語だとか、「大人もときめく」というよりは、「大人がときめく」という感じの一冊。
⚪️ルポ 誰が国語力を殺すのか
【画像】
〝大人もときめく国語教科書の名作ガイド〟で触れていて興味を持ち手に取りました。
最近よく目や耳にする「ウザ」「キモ」「死ね」という言葉に眉を顰める世代の私が最も気になるのが、子供達ではなく親世代がこれらの言葉を多用、乱発していること。そりゃ大人が目の前で使ってるんだから、もちろん子供も使うわな。
子供達の国語力が下がった原因は、家庭環境、学校教育、SNS、ゲームなど多岐に渡りいったいどこから手をつけたらいいのか。
大切なのは一つの言葉にはたくさんの意味があるということを伝えて、それを汲み取る器を育てることかな。
紹介されている学校の取り組みは素晴らしいけれど、今の公立小中学校では、そこまで手は回らないだろうと思う。
特に心に残ったのはこの一文。
【まとまらないまとめ】
いかがでしたか。
今週で「桜宮サーガ」33作品読了。なんというかフルマラソンを完走したような充実感。…と思っていたら、7月に〝ブラックペアン1988〟の前日譚〝プラチナハーケン1980〟が出るとか。うーん楽しみ!
「桜宮サーガ」読了後は、通常運転の乱読オヤジに戻り、気になっていた本を片っ端から。
石井光太さんのノンフィクションは〝遺体 津波の果てに〟に続いて2冊目。調べてみると興味深いテーマがたくさん並んでいましたが、続けて読むにはヘビーな内容が多いので、少しずつじっくり読んでいきたいと思います。
最後に
読書っていいよね。