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【読書記録】2024年11月24日〜11月30日

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 11月ももう終わり。
 ということは今年も残り1ヶ月。
 そうか、転職してもう1年か。
 新しい職場での仕事はとても充実していて、本当にあっという間の1年でした。
 …が、残念だったことが一つ。
 前の職場では何人か読書好きがいて、その人たちと知り合ったおかげで、時代小説やミステリーの面白さを知ることができたのですが、今の職場には読書好きがいないという。
 いや、もしかしたらいるのかもしれないけれど、毎日忙しくてそんな話をする時間もないのですが。
 来年は、職場で読書好きさんを発掘できればと思っています。

 …ということで、今週出会った本たちを、ざっくりご紹介。

【2024年11月24日〜11月30日に出会った本たち】

⚪️天使と悪魔のシネマ

著者 小野寺史宜

【内容紹介】
 「うまいことを言ってるが、君は悪魔なんだろう?」結婚を控えた地下鉄の運転士、酔って駅のホームに立つDV男、仕事と恋人を失ったフリーター……。岐路に立つ彼らのもとにやって来るのは天使か、悪魔か? 見知らぬ隣人たちの人生が闇の奥で接近し、思いがけぬ物語へと織りなされていく――。容赦ない運命と温もりが同居する、ちょっと怖い物語。運命の裏事情、教えます!

出版書誌データベースより

【感想】
 文庫化したので再読。
 そもそも天使と悪魔ってどこが違うんだろう。もしかしたらそんなに大差はないのかもしれない。というか最終話を読むと…。
 読了後ふとそんなことを思ってみたり。
 天使や悪魔、幽霊そして宇宙人(?)が登場する10の物語は、後味の悪い話、感動で胸が熱くなる話がバランスよく収録されています。
 一番心に残ったのは第2話。この物語の主人公一宮定男が電車に飛び込んだ人を助けようとすると、いきなり天使が現れて時間を止めます。なぜ天使は時間を止めたのか!?
 よくある表現ですが、天使や悪魔や幽霊より、やはり人間の方が恐ろしいなんて思ってしまいました。

⚪️サンセット・サンライズ

著者 楡周平

【内容紹介】
 3LDK、家賃8万円、家具家電付きの神物件に一目惚れ!
東京の大企業に勤める晋作は、コロナ禍を機に田舎への移住を考える。三陸で見つけたのが、広い、安い、おまけに家具家電付きの神物件。
早速”お試し移住”を始め、大好きな釣り三昧の日々を過ごすが、地元の人々は東京から来たよそ者の登場に気が気でない。
一癖も二癖もある地元民との交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいく晋作。そんな中、ある新事業を思いつき……。

出版書誌データベースより

【感想】
 こちらも文庫化のため再読。
 2020年春、コロナウイルスの大流行により企業は在宅でのテレワークを推奨。
 主人公は大手家電メーカー勤務の30代半ばの独身男性。何よりも釣りが好きな彼は、コロナ禍を機に三陸の海辺の街に引っ越すことを決めます。
 息苦しい自粛ムード、地元の人たちとの距離感などに悩みつつ主人公が思いついたのが「空き家ビジネス」。
 とてもいいアイディアだと思ったのですが、実際に取り組んだという話は聞けず、気がつけば在宅勤務は通常勤務に戻り、満員電車に揺られる毎日。もしかしたら働き方のスタイルがお大きく変わるかと思ったのに、2024年が終わろうとする現在、働き方は結局コロナ前に戻ってしまった感じなのがとても残念。

⚪️話す力 心をつかむ44のヒント

著者 阿川佐和子

【内容紹介】
 日本人だからこその会話の妙や楽しみ方はあるはず――。
初対面の相手との会話から、認知症の親の介護や家庭円満の秘訣、会議や会食まで。インタビュアーを三十年以上続けているアガワが披露するとっておきのエピソードとコミュニケーション術。

出版書誌データベースより

【感想】
 〝聞く力 心をひらく35のヒント〟に続く、阿川さんの実体験によるコミュニケーション論。
 色々なエピソードがありましたが一番心に残った言葉は、漫画家の東海林さだおさんの、

「人の話は90%が自慢と愚痴である」

本文より

なるほど確かに。
 自分にも心当たりがあります。気をつけなくては。

 一時期モテ男として有名になった石田純一さんのモテる秘訣は

「自分の話はしないで、まず女の子の話を聞くこと」

あぁこれも確かに。何よりも自分を売り込んで気に入られようと躍起になってた時期が自分にもありました。

 合コンの相槌「さしすせそ」も、認知症高齢者の話はガチで返さずに、乗っかって楽しむというのも大切。
 ちなみに合コンの相槌「さしすせそ」とは
  さ・・・さすが!
  し・・・知らなかった!
  す・・・すごーい!
  せ・・・センスいい!
  そ・・・そーなんだ!
これ、普段の会話でも使えますよね。

⚪️“正しい”を疑え

著者 真山仁

【内容紹介】
 「自分の考えが絶対に正しい!」と他人に意見を押しつけSNSを炎上させる人。その一方で、たやすく人の意見に流されてしまう人々も…。不安と不信が蔓延する社会において、私達は何を拠り所にすればよいのでしょうか。自分を信じて自分らしく生きるためのヒントを人気作家・真山仁さんが語ります。特別書下ろし。

出版書誌データベースより

【感想】
 真山さん曰く。「正しいを疑うということは、嘘を見抜くこと」。
 巷に溢れる情報は、必ず発信者側の思惑が隠れているから、それを見極める力を養おうとのこと。その「疑う力」を養うために小説はとても役立つというのはさすが。しかも自分の小説を推してくるのかと思いきや、イチオシはアガサクリスティ。そういえばアガサクリスティって、一冊も読んだことないな。
 実は一番心に残ったのは、後書きでこの新書シリーズの主たる読者である若者たちに向けて書かれた

「何になりたいかではなく、何をしたいかを考えよう」

本文より

という言葉。そういえばこの言葉は、昨年から今年にかけて、多くの読書好きの心を鷲掴みにした滋賀県出身の京大生のあの娘も言ってましたね。
 確かに、もしなりたい目標を達成してしまったら、そのあと何もなくなっちゃうもんね。子供の頃から東大合格を目指してきた学生が、合格した途端に燃え尽きてしまうアレですね。

⚪️80年代音楽ノート

著者 田家秀樹

【内容紹介】
 ポップ・ミュージックの画期が鮮やかに蘇る、懐かしくて新しい1冊。
音楽評論家・田家秀樹が、80年代にライブやインタビューで目撃したアーティストの姿や発した言葉、制作秘話をつぶさに描く。常に現場にいた著者だからこそ書ける舞台裏、知られざるエピソードも満載!
スマホをかざしてSpotifyコードで当時の曲を聴きながら読めます。
80年~89年の各年のプレイリスト(Spotify、Apple Music、Amazon Music)も掲載。
「シティポップ」の再評価で注目されている80年代日本の音楽。共同通信が配信、地方紙に掲載された人気連載「80年代ノート」に加筆した本書は、79年12月、各アーティストが新時代への意思を告げたコンサートのMCから始まる。そして劇的な80年代。佐野元春の登場、大滝詠一と松本隆の関係、流行先取りのユーミン、尾崎豊のステージ、ガールズロック……。オフコース、浜田省吾、BOOWYなどの成功までの道のりや、苦悩も描かれる。

出版書誌データベースより

【感想】
 1979年から1989年まで、いわゆる80年代の日本の音楽シーンを切り取ったこの一冊は、まさに私の青春そのもの。
 …とは言っても80年代前半は、この本で取り上げられているニューミュージックよりは、アイドルソングを聴いていた、というかテレビやラジオから流れていたのをただ聴いていただけなのですが。
 多分意識して聞くようになったのは80年代半ば、本文中にもあるエピックソニーが飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃。そういえばまだこの頃はJ-POPなんて言葉もなかった。その後ブルーハーツと出会い…。って、これを書き始めると止まらなくなっちゃうんで。
 とにかくこの本があれば、どんぶり飯3杯はおかわりできる私です。

【まとまらないまとめ】

 いかがでしたか。
 今週はなんと言っても田家秀樹さんの〝80年代音楽ノート〟。
 学生時代に本を読まなかったのは、あの当時花盛りだった日本のロック・ポップスに夢中だったというのも理由の一つではあります。
 この本の素晴らしいところは、Spotify、Apple Music、Amazonミュージックと連携しているということ。つまり、すべてではないけれど、記事中で取り上げている楽曲のQRコードが併記されていて、それをスキャンするとすぐにその楽曲が聴けるという親切な作りになっているところ。
 今夜は80年代の名曲を肴に、一杯やりますかね。

最後に
 読書っていいよね。


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