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夢の中で車を運転する焦り

最近眠れば悪夢ばかりでうんざりだ。
寝ても寝た気がしない。そして寝覚めは最悪。
寝るのが嫌になり、自然に寝落ちするまで待つと、
結局日が昇ってしまう。
ああ、もう、私にどうしろと言うのだろう...


今日も夢について考えていると、
5~6歳辺りに見た、片時も忘れたことの無い夢を思い出した。

内容はざっと、こんな感じだ。
父も母もなぜかおらず、私が車の運転席に乗っている。
助手席には、姉。
平日の午前中で、養護学校(今で言う特別支援学校)へ行かなければならない時間だ。
両親の代わりに幼い私が車を運転し、姉を学校まで連れていかねばならない。
学校手前のとある大きな交差点で、私は右折を失敗し事故を起してしまう。
それを何度も何度も繰り返す。
まるで、苦手なダンジョンを攻略できず、同じ場所で毎回失敗しゲームオーバーになるように。
もどかしい。
悔しい。
上手くいかない。
私が子供だから?
頼りない。不甲斐ない。
悲しい。
悔しい。悔しい。悔しい。



この夢を見た当時はもちろんの事、
車の運転免許を取得し、日常的に運転するようになった今でも鮮明に覚えている。

過去に思い切って誰かに話したが、
共感を得られるはずもなく、
似て非なる、比べ物にすらならないような内容の夢を、お返しとして聞かされるばかりだった。


きょうだい児という言葉は、
当時全く知られていなかった。
対として「健常者」と言われ、
「健康なんだから何でもできるでしょ?」と
大人が説教してくる時代だった。

しかし、
未就学児の当人は、
その責任感と孤独感を抱き、
必死に助けようと、守ろうと生きている。
こんなにも幼いのに、夢に見るほど真面目に向き合っているのだ。

なぜ、誰も褒めてはくれなかったのだろう。
なぜ誰も、話を訊いてくれなかったのだろうなぁ。


未だに真の理解者に出会えたことはない。
自分と同じ「きょうだい」という立場の人に出会えても、
本当の意味で深く深く心の内を話し、共感し合えることはなかった。

もう慣れた。
でも、まだまだ。


だからこの歳になっても鮮明に覚えているし、
悪夢にうなされるのかなぁ...

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