DUCATIに乗る、女性の話
お世話になっているバイク屋さんが、リニューアルオープンしたということで、
お祝いとお礼を言いに、小牧にある「ドゥカティ東名名古屋」へ行ってきた。
私が「ドゥカティ」と「モータースポーツ」に夢中になる原点になったお店。
そんなお店が、さらに大きくなってピカピカの素敵なお店に変わる。
そのお店で出会った一人の女性の話。
お店に入ると、建物から何から何まで新しくなっていて、本当に素敵なお店になっていた。
私がついた頃は、ちょうど他のお客さんと商談中だったので、ゆっくりお店を回りながら、待つことに。
しばらくすると、別の人が入ってきた。
服やアクセサリーに赤が映えてとっても綺麗な女性の方だった。
ドゥカティ好き…?と言うより、ドゥカティの何かの関係者っぽい?
でもわからなくて。
私と同じように待ってることだけは分かったので、
話しかけてみると、なんとびっくり他県のドゥカティショップの社長さんだった。(私の目が節穴で申し訳ない気持ちになった。)
衝撃とともに、その人のことがめちゃくちゃ気になった。
女性でバイクのディーラーの社長さん!?しかもドゥカ!?
いやカッコ良すぎる…!!
「ドゥカティが好き」と言うことは聞かなくてもわかる。
私がパニガーレに乗っていると言った時の喜び方でわかる。
ドゥカティを知るまでは、歯科衛生士さんだったらしい。
ますますなんで!?!?
理由は旦那さんにあったことが分かった。
事実を簡潔にまとめると、
旦那さんがドゥカティのお店をやっていて、サーキット事故で亡くなってしまい、そのあとを奥さんが引き継いだということだった。
「ドゥカティだったから、継ごうと思えたんだと思う。国産メーカーだったらお店は違っていたと思う。」
ドゥカティの美しさ、かっこよさ、可愛さ、楽しさを本当に楽しそうに話すそんな人だった。
毎日乗って、毎日乗り味が違う。
今日は気持ちよく乗れた!今日は全然乗りこなせなかった…。
そんな日々、こんな体験、ドゥカティだからできると思う。
「操るのが圧倒的に難しい」でもそんなバイクだからいつまでも楽しいと思えるよね。
それに女性は美しいものが好きだよね。ドゥカティのバイクは女性が見ても美しいと感じる。その美しいバイクを女性が乗ってるのも美しいね。
バイクで悲しい経験があったけど、
「乗らない」と言う選択肢が私にはなかった。
どんなに周りから止められても、「乗らない」と思ったことがなかった。
そんなバイクを夫が愛していたことも知れてよかった。
PANIGALEは美しいね。
お店企画のツーリングで、私が乗ってるSS(supersport)とPANIGALEに乗ってる女性のお客様と一緒に走行してると、やっぱり注目されるのはPANIGALEだもんね。つい見ちゃう。でもそれくらい魅力的なバイクだと思う。
あとドゥカティはすごくしっかり止まるバイクだよね。(激しく共感)
下取りで国産車にたまたま乗った時、ブレーキが効かなさすぎて壊れてるのかと勘違いしたくらい。それくらい他社とドゥカティにはブレーキに差がある。(激しく共感)
etc…
そして、その人は、
旦那さんが乗っていた「1299 PANIGALE」に乗りたいって。
これを「美しく」乗れるようになりたい。
私にはもう十分過ぎる程、美しい人に見えるけど、
まだその先を目指す姿勢に、もう泣きそうだった。
サーキットで辛いことあったから、すぐには行けないけど、
PANIGALEとサーキットは切っても切り離せない関係にあるから、
そこに行けるようになりたい。
バイクで大切な人をなくした経験を乗り越えてなお、
バイクが好き、ドゥカティが好きって言う人。
PANIGALEは私にいろんな出会いを与えてくれる。
私よりもずっと深くバイクを知ってる人に出会えた。
私にそんな話をしてくれたあの人に、
その場所を与えてくれたお店に、
そして連れてってくれた私のバイクに、
心から、感謝します。
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