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素人が考えた「スクリューボール・コメディとは何か?」 ※私の「スクコメ映画BEST3」もついでに。
「ロマンティック・コメディ(≒ラブコメ)」は【ロマコメ】。「スクリューボール・コメディ」も長いので【スクコメ】と省略。自分なりに定義すると。
--------------------------------------------------------------------------------------【ロマコメ】 ⇒「コメディ(すれ違い)の要素が散りばめられた恋愛映画」
【スクコメ】 ⇒「〈常識の欠けた女〉が主役で恋愛が絡むコメディ映画」
--------------------------------------------------------------------------------------【ロマコメ】は「恋愛>コメディ」、【スクコメ】は「恋愛<コメディ」。
「常識の欠けた」は「理解を超えてる」という意味で、要するに「他者」。
「理解できる(理性)」と「共感できる(感情)」は違う働きだが、一方で、〈坊主憎けりゃ袈裟まで憎い〉というように、「理性が感情に飲み込まれる」ことも、しばしば発生する。【スクコメ】がジャンルとしてとっくの昔に廃(すた)れたのは、「感情(共感)に訴える」という映画の機能?に反したからでは。
【メロドラマ】も「すれ違いの恋愛映画」だと思うが、「コメディ」の要素は無く、「かん違い(誤解)」「食い違い(対立)」「ボタンの掛け違い(愛憎)」などが、過剰な「演劇性(ドラマティックさ)」の下で展開するものと認識。
↓私の【スクコメ】映画(洋画)の暫定的ベスト3。数本しか観ていないので。
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◯『赤ちゃん教育』(1938/米/Bringing Up Baby)
△『嵐の中の青春』(1955/英/I Am a Camera) ■未DVD化■
△『プリーチング』(1997/英) ■未DVD化■ 映倫:R-15
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他では、ドイツ映画◯『會議(かいぎ)は踊る』(1931)、日本に【スクコメ】が存在するか知りませんが、「里伽子」のジブリ◎『海がきこえる』(1993)。
スパイク・リーが監督/出演してる■未DVD化■の◯『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』(1986/米)も、【ロマコメ】というより【スクコメ】寄りか。
![](https://assets.st-note.com/img/1680042882662-qtWClbn3NQ.png?width=1200)
◎『レディ・イヴ』(1941/米)は【ロマコメ】と【スクコメ】の中間辺り。「(実は)可愛い女」「(実は)献身的な尽くす女」というのは非【スクコメ】。私は無知なんですが、「英語圏」以外で【ロマコメ】ってあるんだろうか?
==私の【スクコメ映画BEST3+1】紹介==
◯『赤ちゃん教育』(1938/米/Bringing Up Baby)
まず、自分の目で観て〈常識に欠けた女〉なのか〈常識を超えた女〉なのか確認するのが一番。モヤモヤしたりムカムカしたりイライラするのも一興。
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△『嵐の中の青春』(1955/英/I Am a Camera) ■未DVD化■
原作は映画『キャバレー』(1972/米)と同じく、クリストファー・イシャーウッドの1939年の連作短編小説『さらばベルリン』。『キャバレー』には、「ナチスが怖い」「支持する大衆も怖い」という描写が多く出てきますが、『嵐の中の青春』は、その面は薄く、「奔放女と弱気男」の【スクコメ】。
高画質なオリジナルの予告篇 ※白黒映画
![](https://assets.st-note.com/img/1679969283952-bJND77VNRJ.png?width=1200)
△『プリーチング』(1997/英) ■未DVD化■ 映倫:R-15
高画質の予告篇
「SMの女王様」と「ハンサムな童貞青年」の【スクコメ】。色々と痛そう。
![](https://assets.st-note.com/img/1679969221232-D78Ig7eMNI.png?width=1200)
▼『ヒズ・ガール・フライデー』(1940/米/His Girl Friday)
私はよく名前が挙がる『ヒズ・ガール・フライデー』が好きではありません。コメディには「価値(立場)の逆転」という要素が必要だと思います。たとえば「敗者>勝者」「非常識>常識」等。『ヒズ・ガール・フライデー』は、離婚した「ハイスペエリートの美男美女(2人とも長身スリム)カップル」が周囲に迷惑をかけながらイチャイチャするだけの「プレイ」を見せつけられる愚作。周囲の人間は「単なるモブ」の扱い。不愉快さ、ここに極まる。
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