『妄想鬼 サキ短篇傑作集』(1979年/奇想天外社)。私の好きな「短編マンガ本」のひとつ。
原作は英国人「サキ(1870-1916/本名:ヘクター・ヒュー・マンロー)」。
私は和田慎二の漫画『スケバン刑事』が好きなので麻宮サキが思い浮かぶ。
短編ぐらいなら読めるけど、小説を読むのは苦手なので、原作小説を読んだことはありません。漫画単行本の『妄想鬼』は、1990年代に古本屋で購入したと思います。収録の短編漫画は、「1970年の週刊少年マガジン」に掲載。
私の感想は、「奇妙な味わい(後味)の短編漫画だな」。絵柄も作風も違うので、新鮮さが持続する。「微妙な面白さ」で、衝撃は小さいが、楽しめる。
私の好みでは「灰色の森」「運命」「妄想鬼」「人猫」あたりが良かった。
《■あと五年の命しか無いコンランディ少年。自分の欲望のために彼の自由と、命までも奪おうとする伯母と主治医。彼の妄想と憎悪によって生み出された四次元世界。そして、そこには最も意外で残酷な結末が……。(妄想鬼)
■人間の言葉を喋る猫によって次々と暴かれていく、上流社会に棲む人々の醜い心の中……。 (人猫)
■人間の内部に潜む残酷さ、醜さを描いた短篇の名手・サキの短篇の中から7篇を漫画化した異色短篇集 ! !》 ※単行本の「そで」の部分に書かれた惹句
↓「サキ(ヘクター・ヒュー・マンロー)」の映像化歴。短篇映画やTVが多い。
『13日の金曜日 地獄のフライデー』(1979/米/The Orphan)という〈劇場未公開〉で■未DVD化■のホラー映画?があるようだ。松本零士氏が漫画化した『妄想鬼』と同じく、原作は「スレドニ・ヴァシュタール」のようです。
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